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たまったものではないのは、同社の将来性に投資した、ほかの株主たちである。アキュセラの株価は2014年2月の上場直後に2460円の高値を付けたが、その後520円まで暴落。市場の期待に応えていない。そこに、今回の“お家騒動”が持ち上がった。市場の信認低下は確実で、どう転んでも経営の混乱が避けられそうにない。傷を癒して、本業に集中できるまでには時間がかかるだろう。
それにしても、東証外国部のバイオベンチャーは投資家の期待をしばしば裏切る。米カリフォルニア州に本拠を置き、06年にマザーズ市場の外国部に上場したメディシノバは、気管支喘息急性発作治療薬や多発性硬化症の治療薬の将来性をうたいながら、上場から9年が経過しても、いまだに赤字をたれ流している。現在では、会社側はアナリストなどに、ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病の治療薬の有望性を説いてまわっているという。06年1月に2100円を付けていた株価は現在400円前後。いつまでたっても黒字化しない同社に対する投資家の視線は厳しい。
東証は外国企業の誘致に躍起になっているが、投資する人には見せかけの優良企業を見抜く目が求められている。
(文=編集部)
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