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立地が一等地であったなら、新たな住戸の販売にはなんの心配もなかったはずだ。ところが、郊外の駅から離れた場所にあるマンションだと、販売面での不安がある。よって、たとえ容積が余っていても立地条件の良くないマンションの建て替えは難しい。例えば、1970年代に開発されたニュータウン内のマンションの場合、駅に近い物件には多少の望みはあるが、バス便案件になると絶望的である。
したがって、マンションの老朽化を建て替えによって解決する、という選択肢は一部の幸運な物件にしかありえないレアケースなのである。
では、これからますます増えていく老朽マンションはどうなっていくのか。
結論からいえば、今の法制度が続く限りにおいて、地方や遠隔郊外に立地するマンションは「スラム化」「廃墟化」への道を進まざるを得ない。都心の好立地にあるマンションは修繕などによってできる限り老朽化を食い止め、ひたすら延命を図ることになるだろう。
(文=榊淳司/榊マンション市場研究所主宰、住宅ジャーナリスト)
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