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ところが、この状況は場合によって一変する。日本にインバウンドが大挙して押し寄せるようになったのは、円安と中国経済の急拡大が主因。逆に言うと、この2つの要素がなくなれば、インバウンドは大幅減になるかもしれない。
次に、現在のところ、20年の東京オリンピックに向けて急ピッチでホテルの建設が進んでいる。ここ数年で客室数が大幅に増える見通しだ。そして、20年の9月には東京オリンピックは終わる。その後、ホテルの需要はどうなるのか。
現在の民泊規制緩和の動きは、20年までの緊急避難的な措置になるかもしれない。その後、ホテル・旅館業界が政府を突き上げると、再び規制が強まることも考えられる。さらに警察庁は、基本的に民泊の拡大を望まないだろう。
ただ、「民泊を行う住戸はすべて『民泊安全運営機構』に登録した上で、1戸につき年間1万円の登録料を支払う」「民泊経営者は年に1回、同機構の講習を受講する」といった義務化がなされ、この民泊安全運営機構に該当する組織が警察庁の天下り団体にでもなれば、話は別だろう。
(文=榊淳司/榊マンション市場研究所主宰、住宅ジャーナリスト)
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