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図表2をご覧ください。これは50万円を定期預金などに預けて複利計算で運用したときの運用期間・利回り別の受取額の一覧です。利回り1%では35年間預けても約67万円にしかなりません。これだと、総支払額が86万円ほど少なくなる「定率制」のほうがやはりかなり有利といっていいでしょう。
しかし、いつまでも今のような低金利が続くとは限りません。仮に利回りが3%になれば、50万円の元金は15年で約74万円に増えます。15年返済だと総支払額の差はほとんどなくなるので、定額制を選択して手元に資金を残して運用したほうが有利になるでしょう。
目先の金利だけにとらわれないで判断する
金利情勢次第、あるいは運用力次第では手元に資金を残して運用できる定額制のほうが有利になる可能性もあるということです。また、手元にまとまったお金を残しておける安心感も小さくないはずです。一見矛盾しているように感じるかもしれませんが、金利の高いローンのほうがトクというケースもあり得るわけです。
フラット35の利用に当たっては、目先の金利だけではなく当初の事務手数料まで加えて、どちらがいいのか総合的に判断する必要があるでしょう。
(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)
山下和之(やました・かずゆき)
住宅ジャーナリスト。各種新聞・雑誌、ポータルサイトなどの取材・原稿制作のほか、単行本執筆、各種セミナー講師、メディア出演など多方面に活動。「山下和之のよい家選び」(http://yoiie1.sblo.jp/)も好評。主な著書に『よくわかる不動産業界』(日本実業出版社)、『マイホーム購入トクする資金プランと税金対策』シリーズ(学研プラス)など。
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