3年後に完成する新築マンションを今買うのは危険?ローン月5万増、資産価値暴落の恐れも
今年の首都圏新築マンションの話題物件のひとつ、「ブリリアタワー上野池之端」の販売(登録受付開始)が6月4日からスタートしました。その物件概要などのデータを見ていて気になったのが、竣工・引渡し時期です。なんと2019年6月中旬なのです。
大規模マンションの場合、この物件に限らず、購入から入居までに3年かかるのはありがちなことです。しかし、マンション市場に翳りがみられるこの時点で、3年先の物件を先物買いしていいものなのでしょうか。
断っておきますが、このマンションそのものに難癖をつけようとしているのではありません。最寄り駅の東京メトロ千代田線「湯島駅」から徒歩4分など、交通アクセスの良さはもちろん、池之端を望む立地で、都心にありながら近くには上野恩賜公園、東京大学などがあり環境面もいうことはありません。
参考までに物件概要を紹介しておくと、総戸数は361戸、6月4日からの第1期販売では187戸が対象で、価格帯は5588万円~2億8888万円、最多価格帯は6800万円台です。間取りは1LDKから4LDK、専有面積が41.21~127.96平方メートルとなっています。
資金にゆとりがあって、ほぼ全額現金で買えるような人なら全然問題はありません。売主の東京建物さんに代わって、「ぜひご購入してください」と言えます。マンションの売れ行きが鈍りつつありますから、これだけの戸数が短期間で完売すれば話題になり、市場の活性化にも役立つはずです。
しかし、なかにはギリギリの資金計画で、なんとか資産価値の高そうな都心の超高層マンションを手に入れたいと考えている人もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな人には、こんな注意点があるということをお伝えしておきたいのです。
3年先のマンション価格はどうなっているのか
引渡しを受けて入居できるのが3年先となると、その3年の間にさまざまな面で変化が起こり得ます。好ましい方向とはいえない変化もあるでしょうから、リスク要因といってもいいのではないでしょうか。
第一が価格相場の変化。6月から販売がスタートする187戸については、契約時点で価格が確定します。3年後に相場が上がっていれば、安値で買えたことになって儲けものですし、反対に下がっていると失敗したということになります。そんなことは誰にも予測できません。