年収5百万台ならマンション購入は19年10月が狙い目! 東京も価格下落か、給付金拡充も
仕事柄、「マイホームは、今買い時でしょうか」と聞かれることが少なくありません。そんなときには、無難に「買いたいと思って、買える環境にあって、買いたい物件が見つかったときが買い時」と答えるようにしています。
ただ、それでも損得という点だけにフォーカスすれば、その人の年齢や置かれている環境などによって、買い時のタイミングがあることは間違いありません。特に、2019年には消費税の10%への引き上げが予定されており、翌20年には東京オリンピック・パラリンピックが開催されるなど、住宅市場に大きな影響を与えるであろうイベントが近くに迫っています。
そうした要因を加味しながら、東京のマンション購入に絞って条件別の買い時を考えてみましょう。
2020年までは、わずかながら上昇が続く見込み
一般財団法人日本不動産研究所では、同研究所で作成している『住宅マーケットインデックス』を活用して、東京23区のマンション価格と賃料の中期予測を行っています。
それによると、17年の東京23区の新築マンション価格は前年比1.1%のアップを見込んでいますが、18年には上昇率が1%を切って0.8%になり、19年には消費税の引上げで需要が鈍化、価格上昇率も縮小し、前年比0.4%のアップにとどまり、20年も0.3%とほぼ横ばいに近い水準になるだろうとしています。
そして、20年がピークで、経済成長の鈍化もあって、その後は東京23区の新築マンション価格は低下するとしています。20年まで4年かけて2.7%上昇するものの、21年から4年間かけて今度は下がり続け、ほぼ16年レベルの価格に戻るだろうとしているのです。20年には東京オリンピック・パラリンピックが終了、東京でも開催都市で起こる反動不況が避けられず、それがマンション市場の足かせとなる面もあるでしょう。
中堅会社員層は19年10月の消費税引上げ後が狙い目
日本不動産研究所では、消費税が引き上げられる19年の東京23区新築マンションの価格は前年比0.4%の上昇に鈍化するとしていますが、それはどうでしょうか。実際にはそんなレベルではすまず、むしろ前年より下がる可能性もあるのではないかと思います。「いざなぎ景気越え」とはいいながら、なかなか賃金が上がらないといった現状は、そうそう簡単に変わるものではないでしょう。