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筑波銀行を受け入れるのは、あおぞら銀行(東京都)だろう。特例的な公的資金の返済方法が認められ、米投資ファンド、サーベラスの経営支配を脱した。サーベラスの持ち株は国内の投資家に売却され、出資比率は57.8%から7.7%に下がる。独自性を回復したあおぞら銀行が、金融庁が仕掛ける地銀再編の受け皿銀行の切り札となるのだ。
筑波銀行の前身は、旧関東つくば銀行と旧茨城銀行。06年に条件が折り合わず、いったんは破談になったが、「単独で生き残るのは困難」と判断した金融庁が介入して4年後に経営統合させた。
東日本大震災で被災した金融機関の資本増強のため、筑波銀行は11年9月に350億円の公的資金を受け入れた。この公的資金の回収は金融庁にとって喫緊の課題だ。そこで、10年に筑波銀行と資本・業務提携したあおぞら銀行に白羽の矢が立ったと金融界はみている。
あおぞら銀行を核とする広域連合には、業務提携先である地銀の東京都民銀行(東京都)の合流もあり得る。その一方で東京都民銀行は第2地銀の八千代銀行(東京都)との統合が囁かれている。
都内の信用金庫より経営規模の小さい東京都民銀行の先行きを案じた金融庁は、関東の地銀中位行の千葉興業銀行(千葉県)、武蔵野銀行(埼玉県)との経営統合に動いたが、この構想は実らなかった。八千代銀行は91年に八千代信用金庫から普銀に転換した。次なる目標は、第2地銀から第2の肩書を外し地銀になること。かつて噂になった地銀の都民銀行と合併して格上げを狙っているとの声が聞こえてくる。
(文=編集部)
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