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図表3をご覧ください。これは、図表2と同様に3000万円を35年元利均等・ボーナス返済なしで利用、3年後に返済額増額を実行する場合、総返済額をいくらカットできるかを示しています。ただし、図表2が金利2%であるのに対して、こちらは1%です。ここ1、2年のうちに住宅ローンを借り入れた人なら、こちらのほうがむしろ近いという人が多いかもしれません。
その場合、残念ながらかなり効果は小さくなってしまいます。増額によって残り期間を3年間短縮する場合で、総返済額の削減効果は約46万円です。金利2%だと100万円を超えますから、効果は半減するわけです。
返済期間短縮の精神的な安心感を重視
でも、そうであったとしても、期間短縮効果は変わりません。先にも触れたように本来なら70歳までかかるのを、65歳で終えることができれば、これ以上の安心はありません。
ですから、今年増額による返済期間短縮を実行したら、来年は無理にしても、再来年以降にもう一度実行してください。そのときには、金利が上がって適用金利も上がっているかもしません。そうすると、返済額削減効果が大きくなりますし、返済期間短縮効果は変わりません。
今回5年間短縮し、さらに5年間短縮できれば60歳で完済できます。65歳まで働ければ、リタイアまでに老後資金を積みますゆとりも出てくるはずです。
賃上げ分で、たまにはぜいたくを――というのもいいでしょうが、あまり無駄遣いせずに、ぜひ住宅ローンでトクする方法を実行してください。
(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)
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