大事な日に限って体調を崩す。外に出たとたん大雨が降ってくる(しかも屋内に入ると止む!)。乗らなければいけない電車にギリギリ間に合わない。
やることが全て裏目に出る「間の悪い日」は誰にでもあるものだが、あまり続くようならその原因を探ってみてはどうだろう。
勘違いされがちだが、「間の悪さ」と「運の悪さ」は別物だ。むしろ「運」のせいにしていたら「間の悪さ」は決して改善されない。
では「間の悪さ」とは一体何なのか。『「間」の悪さは治せる!』(小林弘幸著、集英社刊)から探っていこう。
■「間の悪さ」とは何なのか?
「間が悪い」とはつまるところ「自分と世界のタイミングが合っていない」ということ。そのせいで「いるべき時にいるべき場所にいることができない」ということが起こる。「乗らなければならない電車にギリギリ間に合わない」というのは最たる例だろう。
これを考えると、ミもフタもない話だが「間の悪さ」の要因の一つは、「自分の準備不足」なのだ。
「夜寝る前に翌日の準備を済ませておく」「考えうるリスクを想定しておく」といったことをしておくだけで、少なくとも「電車にギリギリ間に合わない」ということは減るはずだ。ある種の間の悪さは、明らかに自分で解決できるものだと考えるべきなのである。
■「ここ一番での体調不良」をなくすために日々心がけるべきこと
では、「大事な日に限って体調が悪い」類の間の悪さについてはどうだろうか。
もちろん、事前に体調を整えておくことである程度は対応することができるだろうが、前日まで特に体に不調はなかったのに、大事な用事がある当日に急に具合が悪くなることもあるだろう。
本書の著者で医師の小林弘幸氏は、体調面での「間の悪さ」の一因として「自律神経の乱れ」を挙げている。
よく知られているように、自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、一般に現代人は交換神経が優位で副交感神経が劣位だといわれている。このバランスがあまりに崩れると体の不調を引き起こすようだ。
ただ、自律神経のバランスを崩す要因はあまりにも多い。睡眠不足や不規則な生活、そして季節の変わり目や天気による気圧の変化なども、私たちの交感神経レベルを上げ、副交感神経のレベルを下げる。
副交感神経は血流をつかさどるため、あまりに劣位になりすぎると日中の疲労が抜けにくくなったり、脳の機能低下を招く。こうなるとちょっとしたことでも体調を崩しやすくなっているから、「大事な日」ということで普段と違う緊張状態に置かれたりすると、それが表面化しやすいといえる。
本書を読むと、私たちは季節や時間、天気の移り変わりといった「大きな流れ」の中で生活していることがわかる。そして、「間の悪さ」というのは、「電車に乗り過ごす」といった準備不足によるものは別として、この流れと自分心身のバイオリズムがうまく合わないことで生じるのだ。
これをうまく合わせるためにも、やはり鍵になるのは自律神経である。どんなことを心掛ければ、自分の心身のコンディションを安定させ、間の悪さに悩まずに済むようになるのか、本書には重要な示唆がつづられているため参考にしてみるといいだろう。
(新刊JP編集部)
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。