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フジ『僕のいた時間』が「切なすぎる」「身につまされる」と話題に~なぜ視聴率急上昇?

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『僕のいた時間』公式サイト(「フジテレビ HP」より)
 今クール(1~3月期)の連続テレビドラマで、難病とされるALS(amyotrophic lateral sclerosis:筋萎縮性側索硬化症)を発症した若い男性の葛藤や恋愛を描いた『僕のいた時間』(フジテレビ系/毎週水曜夜10時放送)が、一部視聴者の間やインターネット上などで「切実で身につまされる」「重いテーマを真摯に描いている」「回を追うごとに面白くなっていく」などと話題を呼び、視聴率も上昇している。

 同ドラマは三浦春馬演じる主人公・澤田拓人が大学卒業後に家具販売会社に就職して間もなく、大学の同級生である本郷恵(多部未華子)と交際を開始するが、自身がALSを発症したことを知るという設定からスタート。ALSは徐々に全身の筋肉が動かなくなり、やがて自発呼吸も困難になる難病のため、拓人は順調に交際を重ねていた恵の将来を考え、恵に別れを告げる。先週2月5日に放送された第5話では、拓人が病気とともに生きていく覚悟を決め、職場や家族に病気を告白するところまでが放送された。

 同ドラマは、毎週同時間帯に放送されている『明日、ママがいない』(日本テレビ系)が子供の人権問題などで騒動を呼んでいることなどもあり、第2~4話の平均視聴率は一桁台が続いていた(ビデオリサーチ調べ/関東地区、以下同)。しかし、先週5日放送の『明日~』が前週放送回(同15.0%)から同13.1%へ視聴率を落とした一方で、裏番組の『僕のいた時間』(第5話)は前週放送回(同8.5%)より『明日~』下落分と同じ1.9%上昇し同10.4%と二桁台へ持ち直し、『明日~』の一部視聴者が『僕のいた時間』に流れている可能性もある。

●視聴者に「考えさせる」ドラマ

 そんな同ドラマを毎週観ているという30代男性は、その魅力について次のように語る。

「ALSという病名は聞いたことはあったが、同ドラマを観て若くてもある日突然発症し、いまだに根本的な治療法が確立されていない難病であると知った。当初、病気を受け入れられない拓人が、同じくALSで全身が動かずのどに呼吸器を付けた患者を見て衝撃を受け、自身を重ね合わせるシーンや、『なんで僕じゃなきゃいけないんだ』『誰か助けて』などと言いひとりで泣くシーンなどは、『もし自分が同じ境遇だったら』と考えてしまい身につまされる思いがした。また、拓人が最愛の恋人である恵の将来を思い、病気のことを隠して別れを告げるシーンには胸が痛くなったと同時に、自分がもし拓人の立場なら同じ行動をとれる勇気を持てるか考えさせられた」

 同じく拓人と恵の別れのシーンが印象的だったという20代女性は、同ドラマが「胸に響く」理由を次のように話す。

「テーマをよく知らないまま三浦クンが主演ということで観始めたが、難病による葛藤がストレートに伝わってきて心に響く感じがする。恵が拓人からいきなり『ちょっと(恵の気持ちが)重くなってきた。恵との将来とか考えられない』と言われ別れを告げられるシーンでは、『自分ならちゃんと病気のことを言ってほしい』『でも言われても何もしてあげられない』などといろいろと考えさせられた。第5話の終わりで流れた次回予告では、大学時代の先輩・繁之(斎藤工)と婚約した恵が、車いす姿の拓人に遭遇し、恵に別れを告げた拓人の思いを知りひとりで泣くシーンが観られたが、そんな恵の心の揺れも同ドラマの見所といえる。また、大学時代の後輩である拓人が恵との別れを決断した理由や、別れたあとも恵の心の中には拓人への強い想いがあることを知りつつも、拓人の決断を尊重し病気の事実を伏せて恵と交際を重ねる繁之や、拓人をサポートする友人(風間俊介)のやさしさなども印象的」

 このほかにも、30代女性は「三浦や多部に加えて、斎藤や風間、拓人の母親役である原田美枝子など、ドラマ内の役のキャラクターに俳優陣がマッチして、ドラマのテイストをより繊細にしている」と分析する。