見方によっては、CCライセンスとは滅茶苦茶に乱暴な「割り切り方」です。CCライセンスでは、前回にご説明した「『かっこいい男性』『可愛い女性』にだけ許諾する」というライセンスを実現することは、絶対に不可能でしょう。しかし、CCライセンスの狙いが、まさに「そこ」にあると考えるとわかりやすいです。

・現状の著作権法で解釈できる「許諾」と「不許諾」の2つの状態だけでは、あまりに不便すぎる。
・といって、すべての人間が創作者になれるチャンスのあるインターネットの時代において、ライセンスの文章なんてものを、すべての創作者がつくれるわけがない。

 ならば、

「許諾」と「不許諾」の間に、「6つ」くらいの固定のライセンスがあって、それが「ハンコ」のように扱えるのであれば、なんとか皆で使っていけるんじゃない?

ということです。

 まあ、これまで、皆さんも私も、これまで、意味もわからずに、なんかカッコつけて、

Copyright (C) 2013 Tomoichi Ebata All Rights Reserved

などと書いてきましたよね。その代わりに、

 CC ■■-▲▲-●●

を使う、というくらいのノリで使い始めてみたらよいかと思います。

●CCライセンスの面白い仕組み

 CCライセンスは、単なる6種類の「ハンコ」のように見えますが、その裏にはちゃんとしたいわゆる普通の人には「読み難い」「訳がわからない」、けれども「各国の法律で解釈され」「各国の法律用語で記載された」文章のライセンスが控えていますので、ライセンスの解釈をめぐってトラブルになることは少ないと思います。

 また上記のCCライセンスの「ハンコ」は、簡単につくれます。CCライセンスのHP
(http://creativecommons.org/choose/)に行って、自分のホームページ等の条件を打ち込むだけで、あなただけのクリエイティブコモンズ「ハンコ」を表示するためのメタデータ(htmlで記載されたデータ)をつくってくれます。作成時間は30秒くらいです。これをあなたのホームページの“index.html”のファイルなどにコピペすれば完了です。笑っちゃうくらい簡単にできてしまいますので、ぜひ試してみてください。

 この「メタデータ」の情報は、どこか(多分、クリエイティブコモンズジャパンの)サーバに格納されますので、他のユーザーにあなたの作品が正しく検索してもらえることにもなります。

●CCライセンスでは、「初音ミク」の創作は守れない?

 先日、漫画家の赤松健先生【註1】へインタビューに参上した私に、赤松先生はおっしゃられました。

赤松先生:「CCライセンスでは、二次創作同人誌も初音ミクの創作も守れませんよ」

 CCライセンスが真っ先に救済する対象は、二次創作の同人誌創作者や、初音ミクなどのボカロ関係の創作者だろうと考えていたので、私は、絶句してしまいました。

関連記事