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JMR生活総合研究所「消費と会社の戦略を読む」(10月27日)

外食業界、なぜ不振深まる?消えた5兆円をどう取り戻す?迫られるデフレモデルからの脱却

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 例えば、ロイヤルホストは「家庭ではできないプロの味が楽しめる」メニューに切り替えて復活の軌道に乗せた。また、星乃珈琲店は「一杯一杯にじっくり手を加えたコーヒー」と、ゆったりできる店内環境により好調を続けている。このほかに好調な伝統的外食チェーンが、CoCo壱番屋である。この1年間で既存店売上高が前年同月比割れしたのは、1回のみである。現在も同107~108%と好調を維持しているが、同社は注文ごとにカレールーを温め直しカレーの美味しさを損なわないための取り組みや、店舗が個店としての特色・特長を打ち出していく「ストアレベルマーケティング」というチェーンストアの枠を超える取り組みを積極的に推進している。

 消費回復期に入ろうとしている今、低価格ではない、他業界でできない、コスト高であっても味の品質を上げていくことに活路を見いだす必要がある。

 第二は、ニッチ企業に学べ、ということである。ニッチ企業とは、大量出店はせず、多様な業態を展開する企業のことである。大量出店のビジネスモデルを否定した業態開発が求められている。「世界一のエンターテインメント外食企業グループ」を目指すダイヤモンドダイニングは、161の業態を開発し、81業態296店舗を展開しているが、各業態の出店数は1~4店舗に抑えられている。また、行列がいまだに続いている「俺のイタリアン」などを経営する俺の株式会社は、銀座を中心に10業態17店舗を展開し成功している。

 大量出店モデルではなく、さまざまな業態を開発し、リスクを避けていくビジネスモデルにトライする必要がある。今後の人口変動を考えると、出店地域は都市部に限定した展開が求められよう。
 
 敵は産業の外にいる。その敵に勝てる戦略が求められているのである。
(文=松田久一/JMR生活総合研究所代表

JMR生活総合研究所
 生活者の総合研究に基づいて、新しい事実を発見し、その事実から戦略を組み立て、経験を生かしたコンサルティングを通じて、クライアントの問題解決を行う。1991年に設立してから今日までの約20年の間に、年間平均250、延べ5000のテーマに取り組んできた実績を持つ。主たる領域は、食品、飲料・酒、化粧品・日用雑貨、輸送機器、家電・情報通信、流通など生活者と接点を持つ業界。日本を代表する企業のマーケティング課題のソリューション(解決)に取り組んでいる。

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