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秋月医師のこの指導(治療食)は正しかったことが、のちに科学的に証明された。
玄米に含まれる「フィチン酸」や、味噌や納豆などの大豆発酵食品に含まれる「ジピコリン酸」に放射性物質を体外に排泄させる効果があることが明らかになったのである。
そして、なんといっても自然塩による放射性物質の浄化作用である。秋月医師の治療を受けた被爆者たちは、のちに「玄米と塩で助かりました」と異口同音に感謝の言葉を述べたという(詳細は拙著『「減塩」が病気をつくる!』<石原結實/青春新書インテリジェンス>参照)。
秋月医師の書かれた『長崎原爆記 被爆医師の証言』(日本図書センター刊)の英訳本は、1986年4月26日のチェルノブイリ原発事故のあと、欧米のたくさんの人に読まれ、その後はヨーロッパで味噌の流通が10倍増となったという。
私も大学を卒業して長崎大学医学部原爆後遺障害研究施設内科に入局し、まだほやほやの若造医師だった頃、何回も秋月医師にお会いして種々薫陶を受けたことがある。
いつもにこにこされた温和な紳士で、生涯玄米食を続けられ、90歳近く(1916年1月3日~2005年10月20日)まで長生きされた。
(文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士)
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