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長時間化&人格否定横行の「部活」、無法地帯化が社会問題に…日本企業の文化との関係

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 中澤氏は、その理由に、体育会系が好んで使う「根性」というキーワードがあると指摘する。

「スポーツの世界で『根性』という言葉が広く使われるようになったのは、64年の東京オリンピック以降といわれています。当時の日本人選手は、欧米の選手に比べると骨格や筋力の部分で劣っているように見えた。そこで、『外国人に体格や身体能力ではかなわないかもしれないが、気力で補えば勝てるはず』と、根性という言葉がさかんに使われるようになったのです(同)

 この東京五輪では、柔道、レスリング、体操、バレーボール女子、マラソン男子などで日本人選手が活躍し、日本は金メダル16個、銀メダル5個、銅メダル8個と、計29個のメダルを獲得する好成績を収めた。

 とはいえ、この結果が「根性」によるものだったかどうかは証明しようがなく、そもそもスポーツというのは「根性」だけで勝てるほど甘いものではないはずだ。

 ところが、これ以降、日本のスポーツ界で根性などの精神論が大きなウエイトを占めるようになり、同時に部活にも精神論が持ち込まれるようになったのである。

ブラック部活がブラック企業を生んでいる?


 ブラック部活とブラック企業の問題には、「過酷な長時間練習(労働)」「指導者(経営者)による非科学的な精神論」という類似性がある。このため、日本の教育現場に長く根付いたブラック部活がブラック企業を生んだのではないか、との指摘もある。

 つまり、ブラック部活とブラック企業は地続きの問題という見方だ。

「確かに、外国人に日本の部活を紹介すると、『過酷な練習に耐えてきた部活経験者がそのまま社会に出たことで、働きすぎの日本社会をつくっているのではないか』と指摘されることがあります。ただ、ブラック部活とブラック企業の関係は、学術的にははっきりとわかっていません。

 一般に、部活と就職の関係もよくわかっていない部分が多く、『部活をしていれば就職に有利』という研究結果があれば、『両者は無関係である』という研究結果もあります。逆に、『部活をしているほうが、学業成績も下がり就職に不利になる』という研究結果もあります。

 明確な結論が出ない大きな理由は、『部活をする』と一口に言っても、どんなふうにどんな部活をするのかで、部活の意味や効果がまったく変わってくるからです」(同)

 明確な結論は出ていないようだが、中学生の約9割がなんらかの部活に参加している状況で、ブラック部活が日本の労働環境に影響を及ぼしていない、と言い切れるだろうか。

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