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小室哲哉不倫疑惑で話題のニンニク注射、ものスゴイ効果

文=吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト

ニンニク注射の効果

 ニンニク注射という俗名が広く知られているが、正式名称は「アリナミン注射」である。アリナミンはフルスルチアミンというビタミンB1で、体内への吸収が非常によく、疲労感の原因となる「乳酸」を除去してくれるため、摂取後は回復感を実感しやすく、パフォーマンスの向上が期待できる。医療機関によっては、ビタミンB群とビタミンCを効率よく効果的に配合している場合もある。

 ニンニク注射という名前からニンニクの成分が入っていると誤解する人も多いが、そうではない。この注射を受けると血液を介してニンニクのようなにおいを感じることから、そう呼ばれるようになったのだ。しかし、そのにおいは注射を受けた本人しかわからない。筆者も忙しく休めないときや、疲労時にはニンニク注射を受けているが効果は実感している。

 今回、小室氏の会見を聞いて思ったのだが、不倫相手と疑われた看護師は優しすぎるのだろう。筆者も医療現場で働いているが、正直、患者の病状や状況を聞き、医療に関しての相談を受けるなかで感情移入してしまうことがあるのは事実だ。しかし、医療従事者は、専門的知識や技術で患者を回復させることが仕事である。患者の話を聞くうちに一緒に涙しそうになることもあるが、どこかでドライにならなければ多くの患者を救うことはできない。それは、医療従事者であれば自然に学んでいくことであり、小室の不倫騒動は私たち医療従事者のイメージをも落としかねない危険をはらんでいる。

 また、医療従事者として不倫より気になる点がある。ニンニク注射は、自費とはいえ医療行為であり、医師による指示のもとで行われるべきものだ。看護師に直接、依頼して受けられるものではない。自宅で注射を打ってもらっていたという説明に違和感を抱く。
(文=吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト)

吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト

吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト

1969年12月25日福島県生まれ。1992年東北薬科大学卒業。福島県立医科大学薬理学講座助手、福島県公立岩瀬病院薬剤部、医療法人寿会で病院勤務後、現在は薬物乱用防止の啓蒙活動、心の問題などにも取り組み、コラム執筆のほか、講演、セミナーなども行っている。

吉澤恵理公式ブログ

Instagram:@medical_journalist_erie

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