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投資信託、購入者の約半数が資産マイナス…「貯蓄から資産形成」を煽った安倍政権の責任

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安倍首相(写真:つのだよしお/アフロ)

 第2次安倍政権が発足してから6年が経過した。2019年2月10日に開催された自民党の党大会で、安倍晋三首相は「悪夢の民主党政権」と表現。あの頃に戻ってはいけないと強調した。

 しかし、安倍政権肝いりの経済政策、いわゆるアベノミクスは、金融緩和・財政出動・成長戦略の3本の矢で構成されていた。アベノミクスで、もっとも重要な役割を任されていたのが日本銀行だ。異次元緩和とも称された日本銀行の金融政策は、思い通りに効果を出せず、政権の司令的な立場にいる経済産業省が描く成長戦略も、芽が出る気配は見えない。

 そして日銀や経産省の陰に隠れがちだが、「アベノミクスにおける影の司令塔」(経済紙記者)といわれるのが金融庁だ。その金融庁の失政も如実になっている。異次元の金融緩和により、銀行の金利は低下。ゼロ金利は当たり前で、マイナス金利という前代未聞の事態にも直面した。貯金をしても金利がつかない。それどころかマイナスになる。そう言われても、将来不安を抱えた高齢者が金を使ってくれるだろうか。

 日本では従来からタンス預金と呼ばれる、銀行には預けずに家でお金をため込むという習わしがあった。そうしたタンス預金の増加は、国家経済を停滞させる。金利の低下により、タンス預金の増加を懸念した金融庁は「貯蓄から資産形成へ」というキャッチフレーズを打ち出して、しきりに市場にお金を流通させる機運の醸成に努めた。

 このキャッチフレーズは、15年に金融庁のトップに就任した森信親前長官が標榜したキャッチフレーズといわれる。森氏はNISA(少額投資非課税制度)の生みの親でもあり、まさに「貯蓄から資産形成へ」の流れをつくりだした人物でもある。「森氏は、安倍首相や麻生太郎財務相からの信頼も厚い」と話すのは、永田町関係者だ。この政策は市場に出回るお金の量を増やすことにもつながる。要するに、アベノミクスを後方支援する意味も含まれていた。

 森氏の目的は、単に市場に金を流通させることだけではない。それまでの金融庁が踏み込まなかった部分にも、徹底的に言及する姿勢を貫いていた。

 例えば、銀行や証券会社は販売手数料や信託報酬が高く設定される金融商品ばかり販売したり、複利効果が薄い毎月分配型を勧めるといった投資家の利益を無視する姿勢が強かった。

「森氏が銀行や証券会社に踏み込んだことで、日本の投資環境は少しずつ整っていった」(経済誌記者)

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