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武神健之「優良健康文化をつくるために」

GW明けに五月病にならないための過ごし方…4月にためた“心身の不調”の解消法

文=武神健之/医師、一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事
GW明けに五月病にならないための過ごし方…4月にためた“心身の不調”の解消法の画像1「gettyimages」より

 年度が替わり、学校や職場などの生活環境が変わって間もない頃、目立った病気などがあるわけでもないのに「なんだか調子が良くない」と感じてしまう。その状況がゴールデンウィークを経ても改善しない――。こうした症状は、一般的に「五月病」と呼ばれます。

 4月からの新しい生活環境に上手に適応しきれず、しばらくしてから体や心の不調が現れてしまうのですが、特に5月のGW以降に体調を崩す人が目立つため、五月病と呼ばれています。

 今年のGWは10日間あります。長い休みの結果、五月病が心配との声をよく聞きます。しかし、産業医として1万人の働く人と面談をするなかで、私は五月病の原因は、多くは4月の過ごし方に起因していると感じています。五月病の原因を知り、4月のうちからしっかり対処していくことが大切です。

 産業医としては、五月病の原因は2つあります。ひとつめは過去の友人たちからの隔離、もうひとつは新年度での高すぎる期待です。

ストレスを解消するはずの人間関係からの隔離

 就職、異動や転勤などで新しい生活が始まると、それまでの友人や同僚たちとの関係が疎遠になることがあります。新生活に集中することはいいことですが、このことが裏目に出ることがあります。

 不安や悩みやストレスがあるとき、人は医師やカウンセラーではなく、友人や家族に話すことでも、9割の人が「ラクになった」と思えます。仕事帰りに友人と軽くお茶をする、1日の終わりにちょっとでも人と話す、そんなことで人は不安やストレスや悩みを溜め込まずに、軽いうちに解消できるのです。

 しかし、新生活の始まりと共にこのような付き合いから疎遠になってしまうと、ちょっとした不安やストレスや悩みが気軽に解消できずに、溜まってしまうことがあります。不安やストレスは、溜まるほど解消が難しくなり、知らず知らずのうちに五月病の原因、すなわちメンタルヘルス不調の原因になってしまいます。

 五月病の原因となるもう一つの原因は、自分および相手に対する“高すぎる”期待です。

武神健之/医師、一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事

武神健之/医師、一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事

医学博士、産業医、一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事。20以上のグローバル企業等で年間1000件、通算1万件以上の健康相談やストレス・メンタルヘルス相談を行い、働く人のココロとカラダの健康管理をサポートしている。著書に『職場のストレスが消える コミュニケーションの教科書―上司のための「みる・きく・はなす」技術 』(きずな出版)、『不安やストレスに悩まされない人が身につけている7つの習慣 』(産学社)、共著に『産業医・労働安全衛生担当者のためのストレスチェック制度対策まるわかり』(中外医学社)などがある

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