山口組分裂問題は「勝負あり」!?  衰退する神戸山口組…それでも完全決着に時間がかかるワケの画像1
現在は使用制限がかけられている神戸山口組事務所

 今から5年前。それまでの六代目山口組体制に不満を持つ、五代目体制当時に保守本流といわれた山健組と、同じく中核組織であった宅見組が立ち上がり、十数団体と共に山口組を割って出て、神戸山口組が結成された。これが今日まで続く、六代目山口組分裂問題の端緒となるのだが、当サイトでも近況を報じてきた通り、昨今の神戸山口組は劣勢に立たされ続けているといえるだろう。

 神戸山口組結成時、神戸山口組とその中枢を担う山健組は、いわば一心同体だったはずだ。現に神戸山口組・井上邦雄組長は、2018年まで四代目山健組の組長も兼任していたのだ。だが、山健組は井上組長の腹心であった中田浩司組長に禅譲され、五代目体制に入ったのち、両者の関係に歪みが生まれることになる。結果、神戸山口組と五代目山健組は袂を分けることになったのだ。

 本来ならば、神戸山口組としては、ここで何らかの処遇を決断しなければならない。それはすなわち、離脱した中田組長に対する処遇を明確にしなければならないのだ。だが、中田組長が現在、社会不在を余儀なくされている点、加えて五代目山健組が神戸山口組の中枢であったことから、今日に至るまでその処遇については言及されていない。

 そうした最中に、神戸山口組の立役者ともいえる組長ら2人が神戸山口組を離脱し、また別の最高幹部も神戸山口組を離脱し、引退を表明した【参考記事「神戸山口組の一角がまたしても崩れる」】。そして、離脱した五代目山健組からは、神戸山口組に残留を決めた山健組直系組長らに対して、絶縁、破門、除籍の通達が出されたのである。処分されることになった残留派の山健組直系組長らは、なにも反旗を翻したわけではない。あくまで親分は中田組長としながらも、中田組長の帰りを神戸山口組の中で待つという姿勢だったのだ【参考記事「山健組が「神戸残留派」を処分」】。

 「だが五代目山健組サイドは、それを認めることをしなかった。いくら獄中に身があるとはいえ、中田組長が『神戸山口組を離脱する』と言えば、それは山健組の意思ということになる。その言葉に従わなければ処分するとして、同組で若頭を務めていた與組の與則和組長、そして有力組織、誠竜会の山之内健三会長、健國会の西野雅之会長ら3人に対して、ヤクザ業界ではもっとも厳しい処分となる絶縁としたのだ。さらに漏れ伝わる話では、與組や誠竜会の組員らの大半が、所属した組織を離脱し、五代目山健組へと加入したということだ。五代目山健組としては、親分である中田組長の意思として、神戸山口組の残留を認めなかったということだろう」(業界関係者)

 そうした中で、今後神戸山口組はどうなっていくのかだろうか。別の業界関係者はこのように話す。

 「ただでさえヤクザ人口が年々減っている中で、今後、神戸山口組が勢力を回復させ、繁栄させるというのは簡単ではない。やはり衰退していくのではないだろうか」

 それなら、山口組分裂問題に終止符が打たれるということか。

 「それは少し違うかもしれない。仮に現状、六代目山口組との間に勝負があったとしても、神戸山口組が正式に解散しない限り、分裂問題が終わったとはいえないだろう。六代目サイドとしては、神戸山口組の存在を認めていない。要は共存を考えていないということだ。となれば、神戸山口組が消滅するという明確な決着が必要とされ、そうなるまでにはまだ時間がかかる可能性がある」(同)

 もはや、勝負はあったが、完全決着は簡単にはつかないということか。

 その神戸山口組は、残留を決めた山健組直系組長らについて、今後どのような立場とするかなど明らかにしていない。また、一時は若頭補佐を増員させたという話も業界内で流れたのだが、時を同じくして若頭補佐に着任したばかりの最高幹部が引退している。そういった点だけを見ても、神戸山口組内部で問題が生じていることがわかるのではないだろうか。さらに、現在、神戸山口組に所属している某有力組織と組員たちの六代目山口組系組織への復帰も囁かれている。

 組織力低下を食い止めきれていない神戸山口組が、今後生き残りをかけて、どのような手段を講じていくのか注目される。

(文=山口組問題特別取材班)

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