
総合ディスカウントストアの“ドンキ”こと「ドン・キホーテ」は、キャッチコピーの“驚安の殿堂”に相応しく、生活に必要なさまざまな商品をお手頃な価格で購入できることが最大の特徴だ。
新型コロナウイルス感染症の世界的流行によってインバウンド売上が激減したことから、2020年度のドン・キホーテの既存店売上高は減少傾向にあり、8月度は前年同月比9%減となっていた。9月からは変化を続ける世情への対応力を高めるため、地域ごとに支社長を置く新制度を導入するとのことで、この改革が功を奏すか注目されている。
そんなドンキでは、2009年より「情熱価格」というPB(プライベートブランド)から、衣類や生活雑貨、家電など多彩な商品を展開している。低価格と高品質を志向したブランドということもあって、コストパフォーマンスが優秀な商品が多いのだが、なかには買い控えるべきアイテムもラインナップされている。
今回「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」では、2008年に誕生し、9月1日現在で135店舗が展開されているドンキの系列店「MEGAドン・キホーテ」で販売されている商品をリサーチ。情熱価格から「この秋に買ってはいけないアイテム」を5つピックアップした。あくまで調査班の独断ではあるが、買い物の際に参考にしていただければ幸いである。
紙パック式クリーナー/3980円(税抜、以下同)
夏の暑さも落ち着き、本格的な寒さが到来する前の穏やかさがある秋の気候は、実は掃除をするのにうってつけのタイミング。寒さが厳しくなる年末にまとめて大掃除するよりも、今のうちに掃除を進めてしまうのが賢い選択かもしれない。
便利な掃除グッズや掃除用の家電が数多く取り揃えられている情熱価格だが、「紙パック式クリーナー」は購入の際に注意が必要だ。お手頃な価格ながら3種類のノズルで掃除する場所を選ばず、高い吸引力を誇る点で評価されているのだが、ユーザーからは音の大きさなどの欠点も指摘されている。
低価格を実現するためには、ある程度機能をオミットすることは仕方がない。一般的な性能以上の掃除機が欲しいのであれば、多少値が張ったとしても家電専門のメーカーが開発した掃除機の購入を検討するべきだろう。
食器用コンパクト洗剤 モアクリン/79円
きのこ、梨、秋刀魚などこの時期に旬を迎える食材が多いことから、“食欲の秋”とも呼ばれることがあるこの季節。料理を食べたあとの洗い物は意外と時間がかかるため、なるべく早く終わらせてしまいたいものだ。
情熱価格では洗い物に役立つ食器用洗剤が何種類かラインナップされていて、「食器用コンパクト洗剤 モアクリン」もそのひとつ。綺麗に油汚れなどを洗うことができるだけでなく、オレンジの香りのおかげで爽やかな気分で洗い物ができる。
だが、この商品の容器には、弱い力でも多くの量の洗剤が出てしまうという欠点がある。実際に使ってみたが、250mlと小さめのサイズだということもあって、見る見るうちに中身が減っていくのを実感した。性能を考えれば、この低価格は魅力的ではあるのだが、あまり頻繁に買い替えや詰め替えをしたくない方にとっては不便なアイテムといえるかもしれない。