
今年の年末をもって活動休止に入る人気アイドルグループ・嵐の松本潤の発言が注目を集めている。松本は米国のエンターテイメント専門メディア「VARIETY」のインタビュー取材に応じたのだが、一部日本国内メディアと韓国メディアがその発言内容が「物議を醸している」と報じたのだ。
時事通信は5日、韓国「中央日報」の記事『松本潤「K-POPのルーツはジャニーズ」発言が韓国で大炎上』を全国配信し、日本国内のファンに動揺が走った。一方、インターネット上では「ソースのVARIETYのインタビュー原文と一連の報道の内容に違和感がある」との指摘も多い。当サイトで一連の報道を検証してみた。
中央日報の記事には次のように書かれている。
「松本潤は2日(現地時間)公開された米バラエティー番組とのインタビューで『K-POPがうらやましくないか』という質問に『私は人々が考える嫉妬や警戒を全く感じない』として『むしろジャニー喜多川さんが数十年前に作ったモノが国境を越え始めたことに自負心を感じる』とした。
また『ジャニーさんは過去60年間、数多くのボーイズグループを作り、日本の芸能産業だけでなく、アジアのポップカルチャー全般で偉大な業績を残した。現在ある日本人以外のグループも、ジャニーさんが1960年代に作った基礎をルーツを置いている』と主張した」
そして一連の松本の発言に対し、韓国日刊紙「国民日報」が「K-POPブームのルーツが日本文化だと主張する日本アイドルグループメンバーの発言が伝えられて韓国インターネットユーザーから怒りを買っている」と報道したことや、同「韓国経済新聞」が「日本アイドル歌手が韓国アイドルグループと歌手に言及してK-POPのルーツがJ-POPというニュアンスの発言をすることに対して公憤を覚える人も少なくない」との記事を掲載したことを伝えた。
VARIETYでの松本の発言を検証
では、問題となっている「VARIETY」のインタビューとはどんなものだったのだろうか。まず、松本は昨年7月に亡くなった元ジャニーズ元社長、ジャニー喜多川氏についての思いを聞かれていた。故人への思いを語る中で、各メディアが取り上げている発言部分が出てくる。以下、同公式ウェブサイト上のインタビューの該当部分を引用する。(以下、日本語訳はクリムゾンインタラクティブ ジャパン)
When asked what he thought Kitagawa’s legacy really should be, Jun spoke only of the hit-making system the manager had brought to Asia.
(訳:ジャニー喜多川氏のレガシーとは実際何であると思うかと尋ねられると、松本潤氏は同氏がアジアにもたらしたヒットを作る仕組みについてのみ語りました)