五代目山健組直系組長が下した「ある決断」…対峙する二人の親分への義理と配慮とは?の画像1
現在は使用が禁止されている、神戸市の山健組本部周辺

 11月下旬、神戸山口組を離脱したことで業界内を騒然とさせた五代目山健組に再び注目が集まった。それは、ある五代目山健組系会長の去就についてであった。

 現在、神戸山口組を離脱した五代目山健組は、神戸山口組に残留を決めた山健組直系組長らに対して、絶縁や破門などなんらかの処分を下している。そんな中で、その会長ひとりだけは、離脱した五代目山健組にも、そして神戸山口組残留派にも、いまだに籍があるのではないかと見られていたのだ。

 その理由は、その直系組織の会長が服役中のため、自身の態度を明確に表明できないからだと言われていた。その会長が、11月26日、京都刑務所から出所を果たしたのだ。

 「出所してきたのは、三代目臥龍会の小林茂会長。小林会長は、2017年、任侠山口組(現・絆會)の織田絆誠会長の警備についていた組員に暴行したとして、京都刑務所に服役していたのだが、そもそもは六代目山口組系二次組織で最高幹部を務めていた人物。その後、六代目サイドから、四代目体制であった井上邦雄(神戸山口組)組長率いる山健組へと移籍し、さらにその後、組織名称を小林会から三代目臥龍会へと変更させている。その名称変更については、井上組長の意向があってのものではないかと、当時、関係者の間で話題に上がったことがあった」(業界関係者)

 臥龍会とは、五代目山口組・渡辺芳則組長が名付け親の由緒ある組織で、二代目体制終焉後、その名称は一時封印されていたのである。それを、井上組長体制下で復活させることになったのだ。

 「小林会長は、由緒正しき組織の三代目の組名乗りをさせてもらったことで、井上組長に強い恩義を感じていると見られていた。そのため、出所後は、神戸山口組に残留するとの見方が強かったが、実際にそうなったわけだ。だが一方で、五代目山健組の中田浩司組長にも恩義を感じており、配下の若頭以下の組員らは、離脱した五代目山健組へと移籍させるという意向を、現在は拘禁生活を余儀なくされている中田組長へと伝えたという話だ。“自分自身は義理あって神戸山口組に残留するが、若い衆のことはよろしくお願いします”と言うことではないか」(某組幹部)

 一方で同じ頃、離脱した五代目山健組では、新たな人事を発表するのではないかという噂が飛び交った。

 「インパクトのある人事情報が飛び交ったようだが、現時点では、あくまで噂の域を超えてはいない話だ。ただ、その人事実現の可能性は高いという声もあり、12月の納会や会合に合わせて、なんらかの発表が行われるのではないか」(捜査関係者)

 六代目山口組の分裂問題は、並行して存続している神戸山口組だけではなく、分裂状態に陥った五代目山健組や、同じく神戸山口組から離脱して結成された絆會。そして、7月に離脱した池田組にも波及しているといえる。年末を迎え、各組織はさまざまな動きを見せていくかもしれない。
(文=山口組問題特別取材班)

RANKING
  • ジャーナリズム
  • ビジネス
  • 総合