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新宿まで30分以内なのに家賃5万円台の「穴場の駅」は東京23区内にあるのか?

構成=長井雄一朗/ライター
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京王よみうりランド駅(「Wikipedia」より)
京王よみうりランド駅(「Wikipedia」より)

 日本屈指の繁華街で、大規模な再開発計画も発表された新宿駅。その新宿駅へ電車で30分以内でありながら、家賃の安い駅はどこだろうか。リクルートが運営するニュースサイト「SUUMOジャーナル」はシングル向け賃貸物件(10~40平米、ワンルーム・1K・1DK)を対象に、新宿駅から電車で30分以内の家賃相場が安い駅ランキングを調査した(https://suumo.jp/journal/2022/06/10/187172/)。その内容について、「SUUMO」副編集長の笠松美香氏に話を聞いた。

最安値は家賃5万円

――ランキングの概要について、教えてください。

笠松美香氏(以下、笠松) それはこちらになります。(順位/駅名/家賃相場/沿線名/駅の所在地/新宿駅までの所要時間<乗り換え時間を含む>/乗り換え回数)

1位 京王よみうりランド/5万円(京王相模原線/東京都稲城市/29分/1回)
2位 生田/5.2万円(小田急小田原線/神奈川県川崎市多摩区/22分/1回)
3位 花小金井/5.3万円(西武新宿線/東京都小平市/30分/1回)
4位 読売ランド前/5.35万円(小田急小田原線/神奈川県川崎市多摩区/24分/1回)
5位 朝霞台/5.4万円(東武東上線/埼玉県朝霞市/28分/1回)
6位 西国分寺/5.5万円(JR中央線・武蔵野線/東京都国分寺市/29分/1回)
7位 田無/5.6万円(西武新宿線/東京都西東京市/28分/1回)
8位 京王稲田堤/5.8万円(京王相模原線/神奈川県川崎市多摩区/28分/1回)
9位 朝霞/5.90万円(東武東上線/埼玉県朝霞市/27分/1回)
9位 百合ヶ丘/5.9万円(小田急小田原線/神奈川県川崎市麻生区/26分/1回)
9位 稲田堤/5.9万円(JR南武線/神奈川県川崎市多摩区/29分/1回)

――上位5駅はどんな場所なのでしょうか。

笠松 1位の「京王よみうりランド駅」がある稲城市は、一部が多摩ニュータウンにも含まれる東京都内のベッドタウンで、緑豊かな地域で農業が盛んです。駅近くには100円ショップなどが入るスーパーがあり、駅周辺は閑静な住宅地ですが、周囲には畑も目立ち、市内のあちこちで農家の直売所も見かけます。土地に余裕があるためアパート経営をされる地主さんも多いため、手頃な物件が多い印象です。

 2位の「生田駅」ものどかな地域で、近隣には明治大学や専修大学があるため、シングル向けの手頃な物件が多いです。

 3位の「花小金井駅」は西武新宿線の急行と準急が停車します。駅近くには24 時間営業のスーパーなどが充実しており、100軒以上の飲食店などが並ぶ商店街「花小金井商栄会」もあります。また、小平市は個人の庭を一般に公開する「こだいらオープンガーデン」という取り組みを行っており、オープンな住宅地文化が根付いている点が特徴です。

 4位の「読売ランド前駅」は、1位の「京王よみうりランド駅」からよみうりランドを挟んで南に3kmほど。川崎市多摩区と県をまたぎますが、緑が多い環境は共通しています。両駅の間には、ゴルフ場のよみうりゴルフ倶楽部、読売ジャイアンツ二軍の本拠地である読売ジャイアンツ球場、日本テレビの生田スタジオ、日本女子大学西生田キャンパスおよび付属中学校・高校などがあり、郊外の緑と農地を身近に感じられる地域です。

 5位の「朝霞台駅」は新宿はもちろん、池袋駅までも乗り換えなしで約20 分で行ける利便性抜群の場所です。駅周辺は商業施設が充実しており、東洋大学や朝霞市博物館などもあります。また、JR武蔵野線「北朝霞駅」も近いため、JRも使えるという点も支持されています。

ポイントは「乗り換え1回」と「東京23区外」

――利便性が高いのに家賃5万円台というのは驚きですね。

笠松 今回の集計方法は駅から15分以内で、ワンルーム・1K・1DKを対象にしています。特に学生街であれば20平米以下の物件もありますから、自分のライフスタイルなどにあわせて、最適な部屋を見つけてほしいですね。ただ、新宿駅まで乗り換えなしの場合は家賃6万円を超えてきます。また、今回のランキングでは東京23区内の駅が一つも入っていないのもポイントでしょう。

――今回のランキングにも多く登場した小田急線は、沿線の街のブランディングに注力していますね。

笠松 小田急線は2018年3月に代々木上原~梅ヶ丘間の複々線化工事が完了したことを受けて、大幅なダイヤ改正を行い、各駅停車と快速の路線を分けられました。そのため輸送速度がアップし、朝の混雑緩和などにもつながりました。また、かつて若者カルチャーの中心地として人気だった下北沢駅は、以前に比べ、話題性が落ちていましたが、街の特色を残した独自性のある再開発で、この2、3年で再び話題となっています。

長井雄一朗/ライター

長井雄一朗/ライター

建設専門紙の記者などを経てフリーライターに。建設関連の事件・ビジネス関係で執筆中。

Twitter:@asianotabito

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