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しかし、こうした対処は本当に正しいかどうかは、難しいところです。
人間には寿命があります。つまり、寿命よりもあとから悪さをするがんであれば、それを恐れることもありません。そして、がんは日頃から体の中で出来ては消えていると考えられています。
がんを凶悪犯と考えるとわかりやすいです。早期発見は、凶悪犯が本当に重大事件を起こす前に片っ端から芽を摘もうという作戦です。確かにわかりやすいです。一方で、「症状が出てから対処してもいいのでは」という意見の人もいます。それは、悪さをする段階になってからの対処でもいいのではという指摘です。
そこには、2つの可能性があります。ひとつ目は、ある程度の段階になってから対処しても同じ結果だということ。もうひとつは、自然に治るかもしれない、または放っておいても悪さをしないで過ごすかもしれない段階で介入するのは、金銭的にも精神的にも無益だといった意見です。
つまり、がんといってもいろいろなのです。今、重大な犯罪をすでに犯しているものもあれば、十分な監視下にあってじっとしている状態かもしれません。がんの治療は最近20年でものすごく進歩しました。まず、がんを恐れることなく、正しい情報を得て、しっかりと向き合ってください。
(文=新見正則/医学博士、医師)
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