–「うまくいっていないのなら、反省すればいいのに」と思いますが……。
仁科 成績や仕事の評価に、性別は関係ありません。しかし、結婚は一生1人とセックスする契約ということもあって、婚活では女性の年齢や外見という、努力ではどうにもならないことが重要になってきています。また、日本の社会や文化にはいまだに「外見や年齢で女性を差別していい」「女性は男性を立てるものだ」という価値観が残っており、婚活中の女性は男性の“下”を演じてしまう。なので、女性と比べて男性は婚活で傷つくことが少ないのです。
こういった社会や文化の土壌のほか、男女共に異性に対するコミュニケーション方法がわかっていないため、食い違ってしまいます。女性は本心でなくても男性をほめつつ「自分をわかってほしい」と思い、男性は自分はほめてもらって当然と思う。女性が男性をほめてあげても、男性は女性の要求に応えない人が多いので、ストレスをためる女性が多くなるのです。
“ほめスキル”ですべてがうまくいく?
–その結果、すれ違いが続いているカップルや夫婦も多いでしょうね。
仁科 男性から見てわかりにくい女性の自意識をときほぐすには、ほめるのが一番ですが、女性のほめ方をわかっていない男性は多いです。私はヨーロッパに住んでいたことがあるのですが、現地では働かない既婚男性が珍しくなく、けれど女性も楽しそうでした。というのも、男性が家事や育児を積極的に行い、また、男性が女性をよくほめるのです。日本の婚活では、「イケメンかお金持ち」以外の男性が苦しくなりつつあるといわれますが、だからこそ“ほめるスキル”を持つこと大切だと思います。
–なぜ、男性は女性をあまりほめないのでしょうか。
仁科 そのような文化がなかったということと、男性が経済的に強者だった時代が長いので、女性も従うしかなかったのでしょう。けれど、現在は男性だからといって稼げる時代ではありません。女性にも経済力を求めるなら、家事や育児をやり、女性をほめるという行為は必要となってきます。
女性は、子供のころから「男を立てろ」という空気を感じて大きくなっていますから、無意識に男性をほめることが身についています。これからは男性が積極的に女性をほめないとダメだと思います。
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