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老人になると解糖系は低下してきます。これが老人が機敏な動作に失敗して交通事故などにまき込まれる原因になっています。しかし、ミトコンドリア系は維持されるので持続力は十分です。ここで、知っておくべきことがあります。ミトコンドリアは鍛えると数を増やし、筋肉を使わないと数が減少するということです。
老人になったら、からだを動かしてミトコンドリアの維持につとめるほか、さらにからだを鍛えるといいでしょう。からだを鍛えない老人は能力低下で生きる力を失い、早めに一生を閉じるでしょう。今の日本は能力低下に陥り介護制度の世話になっている人が多過ぎます。
ミトコンドリアが多いのは骨格筋のうちの赤筋のほか、脳神経もそうです。つまり頭を使わないと早めにボケるということです。筋肉だけではなく、頭を鍛えることも同時に努力しなくてはいけません。言われると大変ですが、生きるということはそういうことでしょう。
(文=安保徹/新潟大学名誉教授、医学博士)
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