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石原結實「医療の常識を疑え!病気にならないための生き方」

生焼け肉や刺し身はこんなに危険!夏の危険な食中毒はこう防げ!絶対NG行為は?

文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士
生焼け肉や刺し身はこんなに危険!夏の危険な食中毒はこう防げ!絶対NG行為は?の画像1「Thinkstock」より

 気温が高い7~9月は、短期間に菌が繁殖しやすいので、細菌性の食中毒の発生が最多になる。2014年の主な食中毒は以下のようになっている(厚生労働省「食中毒統計調査」より抜粋)。

生焼け肉や刺し身はこんなに危険!夏の危険な食中毒はこう防げ!絶対NG行為は?の画像2

 このほか、食中毒を起こす菌としては、サルモネラやE・コリー(病原性大腸菌)がある。

 食中毒を防ぐ三原則は、原因となる細菌やウイルスについて、つぎのことを心がけることが肝要だ。

(1)付けない
・食品を触る前にしっかり手指を洗う
・食品を扱うときは、手でなく箸を使う
や魚を切った包丁やまな板は熱湯で消毒する

(2)増やさない
・細菌が増殖しやすい高温多湿な環境は避け、冷やす(冷蔵庫は10℃、冷凍庫は-5℃以下に維持する)
・肉、魚などは購入したら寄り道せずにまっすぐに帰宅し、冷蔵庫に入れる

(3)やっつける
・肉や魚は、中心部までしっかり加熱して菌を死滅させる
・とくに、肉は75℃以上で1分以上の加熱をする。目安は、肉の中心の色が変わるまで

食中毒にかかりにくくする食事

 しかし、食中毒菌が体内に侵入しても、食中毒を発症する人としない人がいる。その差は「免疫力」の強弱にある。

 腸内には、100種類、100兆個の細菌が棲みついている。そのうちのビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌は、ビタミンB類、E、Kの合成、消化吸収の補助、食中毒菌や病原菌の増殖を阻止し、腸内のリンパ球を刺激して、免疫力を促進する働きがある。

「食べすぎ」「肉食過剰」「運動不足」「疲労」「睡眠不足」「ストレス」「化学薬品の摂りすぎ」などは、ウェルシュ菌、病原性大腸菌、ブドウ球菌、プロテウスなどの悪玉菌を増やし、腸内にアンモニア、アミン、スカトール等の有害物質をつくって、腸内の免疫力を低下させる。

石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士

石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士

1948年長崎市生まれ。長崎大学医学部を卒業後、血液内科を専攻。「白血球の働きと食物・運動の関係」について研究し、同大学大学院博士課程修了。スイスの自然療法病院B・ベンナー・クリニックや、モスクワの断食療法病院でガンをはじめとする種々の病気、自然療法を勉強。コーカサス地方(ジョージア共和国)の長寿村にも長寿食の研究に5回赴く。現在は東京で漢方薬処方をするクリニックを開く傍ら、伊豆で健康増進を目的とする保養所、ヒポクラティック・サナトリウムを運営。著書はベストセラーとなった『生姜力』(主婦と生活社)、『「食べない」健康法』(PHP文庫)、『「体を温める」と病気は必ず治る』(三笠書房)、石原慎太郎氏との共著『老いを生きる自信』(PHP文庫)、『コロナは恐くない 怖いのはあなたの「血の汚れ」だ』など、330冊以上にのぼる。著書は韓国、中国、台湾、アメリカ、ロシア、ドイツ、フランス、タイなど世界各国で合計100冊以上翻訳出版されている。1995~2008年まで、日本テレビ系「おもいッきりテレビ」へのレギュラー出演など、テレビ、ラジオ、講演などでも活躍中。先祖は代々、鉄砲伝来で有名な種子島藩の御殿医。

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