安物の合成清酒は「まがいもの」で頭痛も!ただの大量の工業的添加物とアルコールの混ぜ物
本格的に寒くなってきました。この季節になると、「やっぱり鍋物が食べたくなる」という方も多いのではないでしょうか。筆者もそのひとりです。カキもいい、タラもいい、クエならもっといいと、鍋好きにはたまらない季節到来です。
鍋物を食べると、必然的に塩分も摂ることになりますが、この季節はいつもより少し塩分を多めに摂ってもいいのです。その時に大切なことは、水も一緒に飲むことです。もっと寒くなり乾燥してくる時期に、その水分が体を潤してくれて健康を保てるのです。もちろん塩分過多は良くありませんが、この季節は適度な塩分を摂らなければいけません。
「寒の水」という言葉がありますが、これは寒中、つまり小寒と大寒の間で、毎年1月5日頃から2月3日頃までに汲んだ水のことです。この時季の水を飲むのが、体にはとても良いとされています。実際、雑菌も少ないため、寒の水を使って醤油、味噌、酒などを仕込むと、品質の良い製品ができ腐らないといわれてきました。「寒仕込み」と呼ばれています。
鍋物といえば、お酒、特に日本酒が付き物です。ビールやワインもいいのですが、「鍋には日本酒」という方もたくさんいるでしょう。日本酒もいろいろあり、「大吟醸が好き」という方や、「本醸造が一番」という方もいます。
好みはそれぞれでいいのですが、合成清酒はあまりおすすめできません。合成清酒は、文字通り合成したもので、本来の酒(日本酒)とは別物です。アミノ酸や酸味料などの食品添加物が加わったアルコール飲料です。簡単にいえば、原酒を水増しして、そこに醸造用アルコールと食品添加物を加えた“まがいもの”です。
本醸造にも醸造用アルコールが添加されていますが、食品添加物は加えていません。吟醸酒は精米歩合が60%以下、大吟醸酒は精米歩合が50%以下であるのに対して、本醸造の精米歩合は70%以下なので、人によっては、より米の味がするという人もいます。原酒のままだとアルコール度数が高すぎるので「割り水」といって、水で薄めてあります。逆にその分、すっきりした味わいだと評価する酒好きの方もいらっしゃいます。ちなみに、筆者が好んで飲むのは、純米酒です。個人的には、もっとも日本酒らしい味だと思います。