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元気に働き続けるには、オフの動機も必要
また、仕事に対する動機、意義付けと同じように、オフタイムにもそれは必要です。たとえば、子どもを持つ人は、保育園に子供を迎えに行かなければならないという理由があるからこそ、日中猛烈に集中して働いて早めに帰れるように努力します。趣味がある人は、その時間を確保するために早めにノルマを達成しようとがんばります。オフを楽しめるからこそ、オンの仕事にも集中して取り組めるようになるのです。 楽しみたいオフがあるからこそ、やりたいオフがあるからこそ、オンタイム(仕事)に集中できるのです。
そのためには、オンとオフのメリハリをつけることが大切です。まずはオフタイムにしたい趣味、好きなことを持ちましょう。だらだら仕事を続けるよりも、オフの時間を設けたほうが、効率は確実に上がります。
反感を買うかもしれませんが、私は若者が一人前になるためには若い頃に猛烈に働く時期があったほうがいい場合もあると考えています。また、ベテラン社員においても、ここが踏ん張りどころというタイミングにがんばることで、その先の展開が明るくなったというケースをたくさん見聞きしています。
そのためには、残業を禁止するだけでなく、残業しても健康を損なわない働き方を会社が提案する必要もあると感じます。このように考えてみると、長時間労働は「問題」というよりも、むしろ単なる「結果」にすぎないかもしれません。そして、働き方改革の対象とすべき問題は、長時間労働という項目だけではなく、それらを含めてのまさに「ニッポンの働き方」ということなのでしょう。人事労務に携わる人、いや、すべての働く人にもう一度、ぜひ職場で話し合っていただきたいと思います。
(文=武神健之/医師、一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事)
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