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三浦展「繁華街の昔を歩く」

ひたすら自宅で自炊する34歳以下男性たち…モノも買わず外にも出ず:衝撃的動向が判明

文=三浦展/カルチャースタディーズ研究所代表

彼女にプレゼントしなくなった

 他方、減少率が大きいのは自動車等関係費であり、0.62倍、7万2758円も減少した。マイカーの購入が減ったことが最大要因であり、自動車購入費は3万7379円から6129円と0.16倍、つまり6分の1に減少。
 
 交通費が2万1572円減少。特に有料道路が8523円減少。パック旅行費は2万5987円から1万5618円に減少。特に外国パック旅行費は0.53倍に半減している。

 また、入場・観覧・ゲーム代は3万8605円減。なんでもスマホで間に合う時代は、人が移動しない時代でもある。
 
 耐久財では、テレビが3712円から796円。0.21倍、5分の1に減少。これもパソコン、スマホの影響だろう。ただし通信費は固定電話を持つ人が減ったため1万6723円減。

 一方で、他の教育的月謝は50倍に激増! これは、習字・簿記・パソコン教室の月謝などであり、資格取得のための勉強が増えていることがわかる。
 
 面白いところでは、男子用洋服は0.94倍と微減なのに、婦人用洋服が800円減少、婦人用シャツ・セーター類が208円減少していることだ。彼女に買ってやらなくなった。あるいは彼女がいなくなったのであろう。

 このように、若い男性の消費は派手さをなくし、地道に日常生活、特に家での食生活を重視するようになっている。アベノミクスで景気が上昇などというが、消費生活の実態はそうではない。

 やはり消費税増税は延期して、富裕層の資産への課税をしたほうが私はいいと思う。
(文=三浦展/カルチャースタディーズ研究所代表)

三浦展/カルチャースタディーズ研究所代表

三浦展/カルチャースタディーズ研究所代表

82年 一橋大学社会学部卒業。(株)パルコ入社。マーケティング情報誌『アクロス』編集室勤務。
86年 同誌編集長。
90年 三菱総合研究所入社。
99年 「カルチャースタディーズ研究所」設立。
消費社会、家族、若者、階層、都市などの研究を踏まえ、新しい時代を予測し、社会デザインを提案している。
著書に、80万部のベストセラー『下流社会』のほか、主著として『第四の消費』『家族と幸福の戦後史』『ファスト風土化する日本』がある。
その他、近著として『データでわかる2030年の日本』『日本人はこれから何を買うのか?』『東京は郊外から消えていく!』『富裕層の財布』『日本の地価が3分の1になる!』『東京郊外の生存競争が始まった』『中高年シングルが日本を動かす』など多数。
カルチャースタディーズ研究所

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