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2023.07.02 13:36
2018.01.23 00:50
山田まさる「一緒に考えよう! 超PR的マーケティング講座」
隠れた大人気商品「茅乃舎だし」の先鋭的経営…六本木の店舗がワンダーランドだ
茅乃舎のだしをベースにしたつゆやたれ、ドレッシングなども充実している。それらを使った料理の試食もできる。店内を物色していると、おすすめ上手な店員さんがもうひとり現れて、「茅乃舎のだしでつくった、しゃぶしゃぶでございま~す。ご試食いかがでしょうか~」。少し甲高い声で店内を巡回している。これは食べずにはいられない。「だししゃぶ鍋」でつくった豚しゃぶ、「ぽん酢」や「ドレッシング」で和えた野菜をどんどん試食。
ちなみに、茅乃舎では基本的にすべての店舗で商品の味見ができるよう用意されており、試飲・試食が盛んに行われている。この日は「だししゃぶ鍋」(鍋つゆ)と「極みだし」、「昆布だし」を購入して店舗見学は終了。
買い物を楽しんだ後は、隣接するイートインのお店「汁や」へ。席につくと、ウェルカムドリンクならぬ“ウェルカムだし”が出てくる。この日は「昆布だし」がお出迎え。それから九州の豚汁セットをいただき、豚汁とかしわ飯に高菜、福岡の味に大満足。だし一本で勝負する、茅乃舎ブランドの真骨頂を体感できた。
「汁や」
SPA型ブランド
さて、冒頭のSPA型の店舗とは、自社ブランドに特化して、商品企画から製造、販売までを一貫して行う業態のことである。SPAは“specialty store retailer of private label apparel”の略称で、apparelとある通り、米国でGAPが最初に提唱した概念だ。日本ではユニクロがその代表格として有名である。素材の調達から商品の企画開発、製造、物流、在庫管理、店舗企画運営など、すべてを自社でやる。顧客ニーズを直接キャッチできるので無駄やロスが最小化され、付加価値の高い商品を低価格で提供できるというメリットがある半面、すべてを自社で担うノウハウが求められる。当然、負担もリスクも大きい。
ちょっと変わったところでは、メガネ業界のJINSやZoffなども、このSPA型の手法で一気に頭角を現した。ちなみに、ユニクロのフリースの大ヒットが1998年、JINSやZoff の出店は2001年であるから、約20年の間にこの業態は、アパレルはもちろんのこと、雑貨、インテリア、メガネなどにも広まってきたといえる。
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