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南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」

疲れやすい、集中力がない…副腎疲労の可能性、コンビニ食主体で悪化の恐れ

文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事

副腎疲労を起こす食生活

 筆者は医者ではないので、あくまでも食生活という側面から、今現在、副腎疲労を起こしてしまっている方や、そうなりつつある方に、食生活を改善することで、少しでも良い方向に向かっていただけたらという思いで、本稿を書いております。

 筆者が考えるに、副腎疲労の第一歩は、血糖値を急激に上げてしまうような食事内容にあると思います。白米や、白く精製した小麦でつくったパン、白い砂糖という「白い悪魔の三兄弟」が、その原因であることに間違いありません。それらの食品を食べると、血糖値は否応なく上がってしまいます。そのため、膵臓から大量のインスリンが分泌され、結果的に血糖値は下がりますが、完全なコントロールができないため、血糖値が下がりすぎるという現象が起きます。いわゆる低血糖状態です。

 すると私たちの体は自分の身を守るため、アドレナリンやノルアドレナリンというホルモンを分泌します。その2つのホルモンは副腎髄質でつくられます。したがって、そのような食事を続けていると、膵臓が疲弊するとともに副腎も疲労してしまいます。副腎が体内で塩分調整にかかわっているということは冒頭で述べましたが、副腎疲労が起こってしまうと、塩分を体内に貯蔵できなくなってしまうのです。それは体内の塩分不足を招き、疲労度はさらに増していきます。

 そうなるともう、やたらと塩からいものが欲しくなり、濃い味付けの食べものしか受け付けなくなってしまうのです。それはファストフードをはじめ、コンビニエンスストアなどで売られている弁当をはじめとする食品群、レトルトや冷凍食品やスーパーマーケットの惣菜ということになります。そして、そのような食品を食べ続けると、徐々に副腎疲労は悪化していきます。

 副腎疲労にも度合いがあり、深刻な状態に陥ってしまった場合は医療機関を訪ねるしか方法はないでしょう。前述したような症状が思い当たる方は、もしかしたら初期段階の副腎疲労かもしれないので、食生活の改善に本気で早急に取り組むべきと思います。

 副腎疲労は腸内環境が悪い場合にも起こるので、食べものは非常に大事です。また、ストレスもその原因のひとつです。さまざまなストレスがありますが、体内に慢性的な炎症があると、それは体にとっては重大なストレスとなります。小麦(グルテン)と、乳(カゼイン)に対するアレルギー反応によって起きている腸内の炎症も、そのうちのひとつです。

南清貴

南清貴

フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会
代表理事。舞台演出の勉強の一環として整体を学んだことをきっかけに、体と食の関係の重要さに気づき、栄養学を徹底的に学ぶ。1995年、渋谷区代々木上原にオーガニックレストランの草分け「キヨズキッチン」を開業。2005年より「ナチュラルエイジング」というキーワードを打ち立て、全国のレストラン、カフェ、デリカテッセンなどの業態開発、企業内社員食堂や、クリニック、ホテル、スパなどのフードメニュー開発、講演活動などに力を注ぐ。最新の栄養学を料理の中心に据え、自然食やマクロビオティックとは一線を画した新しいタイプの創作料理を考案・提供し、業界やマスコミからも注目を浴びる。親しみある人柄に、著名人やモデル、医師、経営者などのファンも多い。

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