「エブリデイロープライス」をスローガンに、曜日ごとの特売などを設けない、安定した低価格が魅力の食品スーパーマーケット「業務スーパー」。神戸物産が展開する同チェーンは、当初はその名の通り飲食店経営者向けの業務用食品の小売業がメインであったが、徐々に一般客にも開かれるようになり人気を博していった。
そのため、取り扱う商品は今でも大容量のものが多く、そのコストパフォーマンスの高さが人気の秘訣のひとつというわけだ。そのほか、世界約45カ国から集めた厳選輸入食品や、自社ブランドの絶品商品なども数多く取り扱っており、他のスーパーではなかなかお目にかかれないレアな商品が手に入るのも魅力的。
そうしたオリジナリティが受け、2022年2月末時点で、直営店とFC店合わせて、日本各地に961店舗を展開するに至っている。そこで今回は豊富なラインナップから、“この春、買うべき業務スーパーの5品”をピックアップしてご紹介。買い物時の参考になれば幸いである。
姜葱醤(ジャンツォンジャン)/257円(税込、以下同)
業務スーパーには世界各地の珍しい調味料が数多く揃っており、それらを発見していくのも同チェーンでの買い物の醍醐味だ。そんな海外産調味料のひとつとして、近年ネットで大きな注目を集めているのが、中国生まれの調味料「姜葱醤(ジャンツォンジャン)」である。
「ジャンツォンジャン」と言われても、一体なんなのかさっぱりわからない人がほとんどだろう。端的に本品を説明するなら、“たっぷりのおろし生姜と刻みネギをネギ油に漬けた中華風調味料”といったところか。
一口食べてみると、爽やかな生姜の香りとネギの香ばしい風味が鼻を抜け、それらがまろやかなネギ油のコクとほのかな塩気と共に口の中に広がり、抜群の美味しさ。蒸し鶏やチキンソテーなどにそのままかけて食べるのはもちろんのこと、中華スープやパスタ、唐揚げの下味にも使えるなど汎用性もかなり高い、一度知ったらやみつき間違いなしの逸品だ。
クラシックフムス(ひよこ豆のディップ)/267円
中華料理、フランス料理に並んで、“世界三大料理”に数えられるトルコ料理。日本ではまだまだ馴染みの薄いトルコを代表とする中東料理だが、世界的にはその豊かな味わいは高く評価されている。
業務スーパーでは、そんな中東料理の代表的メニューが手軽に味わえる。本品は「フムス」という、ひよこ豆やねりごまなどを合わせたペースト状のディップで、パンや野菜につけて食べる商品となっている。ヨルダンからの直輸入というまさに本場の味だ。
さっそくパンにつけて一口食べてみると、なめらかな口当たりに驚かされた。ごまの香ばしさとひよこ豆の濃厚な旨みも見事なマリアージュを見せており、非常に美味。ほのかな酸味がするのだが、それがまたクセになる美味しさなのである。本場ではここにおろしニンニクを加えることもあるそうなので、パンチが欲しい人はぜひ試してみてほしい。
ケイジャンソース/192円
業務スーパーで味わえる世界の味はまだまだある。次に紹介するこの商品はケイジャン料理の味わいがぎゅっと詰まった便利なソース。ケイジャン料理とは、アメリカ南部ルイジアナ州の郷土料理の総称で、スペインの料理手法が多く取り入れられており、スパイシーな風味が特徴だ。
このケイジャンソースはスペイン直輸入のソースで、濃縮トマトをベースにお酢や玉ねぎ、レモンに多数の香辛料などが混ぜられている。例えるなら、照り焼きソースにもっとケチャップ感を足し、よりスパイシーにしたイメージ……といえばその味が伝わるだろうか。某大手ハンバーガーチェーン店のバーベキューソースが好きな人ならば、虜になることだろう。
鶏肉のソテーやフライドポテトにかけても美味しいが、刻んだお肉やパプリカを具材につくる、ケイジャン料理を代表する炒めご飯「ジャンバラヤ」が、本品を使えばあっという間にできてしまうのも注目ポイントだ。まとめ買いをして、自分だけの“ソースに合う料理”を探してみるのも楽しいかもしれない。
ベアスマイルポテト/213円
フライドポテトといえば、ファストフードチェーンで食べるものというイメージの人も多いだろう。だが、近年は冷凍食品のフライドポテトもかなり進化を遂げており、自宅でサクサクの揚げたてを味わうという人も増えてきた印象がある。
本品もそんな冷凍フライドポテトの一種。笑顔がキュートなくまをかたどったデザインは、一見すると子どもだまし系の商品では……と勘ぐってしまうかもしれないが、そう早合点する前に、まずは一度食べてみてほしい。それほどにおすすめしたい一品なのだ。
揚げたてを一口頬張れば、外はサクサクで中はホクホク&トロトロという不思議な食感に驚かされるはず。まるで中にマッシュポテトが詰まっているような食感はクセになること請け合いだ。塩味がしっかりついているので、何もつけなくても十分楽しめるのも嬉しい。
とろけるパンナコッタ/321円
今回は直輸入の海外産商品を中心に紹介してきたが、そればかりが業務スーパーの魅力ではない。同スーパーを代表する食品といえば、プライベートブランドのスイーツだろう。とりわけ、“牛乳パックスイーツ”と呼ばれる牛乳パックに入った大容量のスイーツは、ネットでもたびたび取り上げられるほどの人気を誇っている。
本品はそんな牛乳パックスイーツのなかでもひときわ人気の一品。国内自社関連工場で製造したミルキーなパンナコッタが、なんと1kgも入っているのだ。それにもかかわらず、税込321円というのだから、その破格の安さは企業努力の賜物だろう。
だが味が良くない……なんてこともなく、トロトロかつモッチリとした甘いパンナコッタを一口頬張れば、口の中が濃厚なミルクの旨みで満たされることだろう。ただ、大容量すぎるので、一気に食べきれない場合などはタッパーなどに移して保存するのがおすすめだ。
今回ご紹介した「業務スーパー」のものであれば、味がわからず購入に二の足を踏みがちな輸入系商品でも買って損はしないはず。実際に店舗で見つけた際は、人気のオリジナル商品と併せてぜひとも購入してみてほしい。
(取材・文=A4studio)
※情報は2022年4月10日時点のものです。