「マツモトキヨシ」といえば、2020年6月に全国47都道府県への出店を完了させたドラッグストアチェーンの雄。その歴史は古く、1932年に前身となる「松本薬舗」を創業させて以来、実に約90年もの歴史を紡いできた。
薬や日用品の豊富な品揃えと、ハイクオリティーでありながら驚きの低価格を実現している企業努力の成果か、2022年3月31日時点で国内グループ店舗は累計1808店舗にまで広がりを見せている。
そんなマツキヨを支えているのが、プライベートブランド「matsukiyo」の存在。しかし、良品揃いの「matsukiyo」商品のなかにも、「これは……」と思わず首を傾げてしまう商品はいくつか紛れているようだ。そこで今回は“要注意なマツキヨ商品”を4品選び抜いたので、買い物時の参考にしてもらえれば幸いである。
ヘルシーシュガー 180g/861円(税込、以下同)
仕事の合間のコーヒーブレイクや休日のゆったりしたティータイム、さらには日々の料理の場面など、砂糖は調味料のなかでもとりわけ欠かせぬ存在といえるだろう。だが、同時にその高いカロリーが気になってしまう存在でもある。そんなときはカロリーを抑えたヘルシーな人工甘味料を利用するのが便利だが、マツキヨの「ヘルシーシュガー 180g」は買う前に十分、検討していただきたい。
本品は、ウエイトコントロール中の人や、糖類対策を心がけている人におすすめという触れ込みの商品。デンプンから得られるノンカロリーのエリスリトールや、2種類のアミノ酸から生まれたアスパルテームなど、人工甘味料のなかでも比較的健康への配慮がなされた成分でできているのが特徴だ。
確かに甘みは感じられ、砂糖を使うよりも少量で甘くなるので便利なのだが、公式サイトのレビューにもあるように、どうにも口当たりが良くない。甘さは感じられるが、その奥に深みがなく、飲み物などに入れると喉越しにモワッとした人工甘味料特有のケミカルな感覚が残るのが気になってしまった。こうした風味が気にならない人であればコストパフォーマンスは高いと感じるだろうが、味わいにこだわりがあり抵抗を覚えてしまう人であれば避けたほうがいいだろう。
ソフトパックティシュ 160組5個/217円
鼻を噛んだり汚れを拭き取ったりなど、ティッシュペーパーは欠かせぬ日用品のひとつ。そんな常備必須の品だからこそ、ティッシュを購入する際は気持ちよく使える良品を選びたいもの。だが、マツキヨの「ソフトパックティシュ 160組5個」は、少々使い勝手に難がある印象だ。
本品は植林木由来のパルプを100%使用しているので、オーガニック志向の人には嬉しい配慮だろう。しかし、いかんせん手触りがかなりゴワゴワとしており、固いのである。それゆえ鼻を何度も噛んでいると、デリケート肌の人だと肌荒れの要因になりそうだ。肌が強い人など固めの紙質が好きな方にはおすすめだが、ティッシュの質感が柔らかくないと気になってしまう人にとっては要注意といえる。
LAB 糖質6.3gビスケット豆乳 50g/213円
オフィスや自宅でのテレワーク中に小腹が空き、ついついお菓子をつまんでしまう人も多いことだろう。しかし、体を動かす機会の減ったコロナ禍においては、こうした間食は体重増加の原因になりかねない。そんなときに助かるのが、糖質を抑えたお菓子の存在だ。
マツキヨはそうしたロカボ系の商品をいくつか展開しており、この「LAB 糖質6.3gビスケット豆乳 50g」もそのひとつなのだが、本品はネット上で賛否両論を引き起こしているのだ。
クッキー生地に牛乳の代わりに豆乳を使うことでカロリーを抑え、生地に食物繊維素材をたっぷり入れたことで腸内環境改善の効果も期待できるという本品。カロリー面や機能食品としての面では申し分ないだろう。だが、味にどうしても深みがなく、食べているときの満足感が弱いと感じる人が少なくないようである。また、50gしか入っていないのに200円オーバーとなっており、コスパがあまり良くないと感じる人がいることも、賛否が分かれる原因だろう。
トイレ用消臭スプレー シャボン 380mL/228円
毎日使うからこそ、トイレは快適な空間として保っておきたい。近年は好みの商品を見つけるのに一苦労するほど、さまざまなメーカーから多種類の消臭スプレーや芳香剤が販売されているが、そのなかからこの「トイレ用消臭スプレー シャボン 380mL」を買おうとしているのなら、再考の余地アリかもしれない。
こちらはトイレ使用後の嫌な臭いをさわやかなシャボンの香りで抑え、さらにスプレーに含まれるアルコールと銀の抗菌力で、臭いの元となる菌の繁殖までも抑制し、トイレを清潔に保ってくれるという商品。実際、その消臭効果はなかなか高いようで、公式サイトでも高評価が集まっている。
だが、スプレーの噴霧具合に少々気になるところがある。というのも、本品の噴霧力はかなり強力かつ広範囲にブワッと広がるので、トイレ全体に噴霧する分にはいいのだが、用を足した後の便器に向けてピンポイントで噴霧するとなると、便器の縁がベトベトになってしまうことが多いのだ。噴霧して舞ったスプレーの霧が便器に付くのが苦手という人は、本品以外から選んだほうがいいのではないだろうか。
「matsukiyo」には、コストパフォーマンス良好の商品がたくさん揃っているが、なかには賛否が分かれてしまうものもあるようだ。だが、今回紹介した商品も万人に合わないというわけではなく、高く評価する声も集まっているので、当記事は参考程度にしていただけると幸いである。
(文・取材=A4studio)
※情報は2022年8月1日現在のものです。