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なぜこのような結果になってしまったのでしょうか。これは、情報通信インデックスの情報量の算出の仕方によります。流通する情報量を計算したところ、地上波、ケーブル、衛星などのテレビ放送はすべてデジタル動画であり、情報量が格段に大きいのです。たとえば、09年のネットの情報流通量は6.45の19乗であるのに対して、テレビの情報流通量は7.50の21乗、つまりテレビのほうがネットよりも2桁以上、情報量が多いことになります。ネットが1であるとしたら、テレビは100倍以上大きな情報を流通させていることになります。
40年前から情報はバクハツしていた?
この情報統計の過去データをたどると、こうした情報過多=情報爆発という現象は、現在に始まったことではないことがわかります。『昭和53年版 通信白書』(当時の郵政省発行)には、以下の図3が掲載されています。昭和53年といえば、西暦1978年、16年からさかのぼること38年ほど昔の話になります。これは「情報流通インデックス」の前身に当たる「情報流通センサス」によって推定された数値です。情報流通センサスと情報流通インデックスでは、単位が「ワード」から「ビット」に変更になるなど、推定作業においていくつかの改訂が加えられています。ただし、そこで主張されていることは現在とほとんど変わりません。当時の白書には、以下のように書かれています。
「『情報の洪水』であるとか、『情報公害』といった一種の情報の過剰状況を作り上げたものは、この供給量と消費量とのかい離であったと言えよう」(第1章第2節2より)
つまり今から40年ほど昔から、情報過剰という現象はすでに指摘されてきたことになります。ということは、40年後の現在、情報過剰は破壊的にひどい状況になっているはずです。でも、本当にそうなっているでしょうか。情報爆発による「被害」は後を絶たないのでしょうか。
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