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渡邉哲也「よくわかる経済のしくみ」

韓国、GSOMIA破棄は自殺行為…日本への影響はほぼ皆無、対韓輸出規制強化も

文=渡邉哲也/経済評論家

 また、今回のGSOMIA破棄によって、韓国はさらに自らの首を絞めることになりそうだ。経済産業省はホワイト国と非ホワイト国の通称を廃止し、貿易相手国を輸出規制のレベルに応じて、新たに「グループA~D」の4段階に細分化している。韓国は格下げされる形でグループBに属しているわけだが、今後はグループCに引き下げられる可能性もあるだろう。

 グループBの要件は「輸出管理レジームに参加し、一定要件を満たす国・地域」となっており、日本政府と適切な貿易協議を行い、安全保障に関する信頼関係が維持できていることが条件である。しかし、韓国は日本政府との適切な貿易協議を行っておらず、今回のGSOMIAの破棄により、安全保障に関する信頼関係も損なわれた。そのため、もはやグループBに属する要件を失っているのだ。

 グループBの国は、1100以上とされる規制品目のうち、個別の輸出許可は武器転用の可能性が高いカーボン素材や遠心分離機、精密工作機械に限定される。しかし、グループCに転落した場合は、ほぼすべての品目で個別の輸出許可が必要になり、輸出規制が大幅に強化されることになる。日本政府がそういう厳しい判断を下すかどうかはわからないが、少なくとも韓国をグループCに引き下げる要件は整ったといえるのだ。

(文=渡邉哲也/経済評論家)

渡邉哲也/経済評論家

渡邉哲也/経済評論家

作家・経済評論家。1969年生まれ。
日本大学法学部経営法学科卒業。貿易会社に勤務し独立。複数の企業を経営、内外の政治経済のリサーチや分析に定評があり、政策立案の支援、雑誌の企画監修、テレビ出演等幅広く活動しベストセラー多数、専門は国際経済から金融、経済安全保障まで多岐にわたり、100作以上の著作を刊行している。

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『「韓国大破滅」入門』 2019年8月2日、ついに安倍政権は韓国を「ホワイト国」から除外した。反発を強める韓国はこれからどうなっていくのか。また、7月に河野太郎外務大臣は「新・河野談話」を発表、かつての河野談話を更新し、着々と韓国を追い詰めつつある。日韓関係の行方はどうなっていくのか? 一方、トランプ政権は戦時統帥権を返還し韓国を見捨てようとしている。在韓米軍撤退で起こる韓国の死活的悲劇とは? 今後の韓国、朝鮮半島、アジアの変化を完全解説! amazon_associate_logo.jpg

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