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中国発の世界株安、再発の可能性も
では、あれほど注目されていた7-9月期GDPは信頼できるのだろうか。中国では9月まで7カ月連続で輸出入が前年同月比でマイナスとなっている。9月CPI(消費者物価指数)も前年同月比1.6%の上昇と、8月の同2.0%上昇を0.4ポイント下回っており、消費の減速感が目立っている。こうした状況を前提にすると、前年同期比6.9%の増加という7-9月期GDPには、疑問を持つ向きも多いのではないだろうか。となれば、7-9月期GDPが修正される可能性は高そうだ。その時には、また中国発の世界株安が発生するかもしれない。
確かに、世界第2位の経済大国となった中国が7%の成長を続けるということは大変なことである。1年間のGDP増加分だけでも、インドネシアのGDP総額に匹敵する。だからこそ、その影響力は大きく、中国政府は疑義を持たれない信頼度の高い経済統計を発表する義務がある。
7-9月期GDPが前年同期比で7%を割り込んだことについて、中国当局は「中国経済は成長経済から安定経済に移行している」と述べている。しかし、その言葉すら鵜呑みにできない不信感が中国政府にはあるのも事実だ。
(文=鷲尾香一/ジャーナリスト)
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