消費者が企業活動に抱く疑問を考察するサイト ビジネスジャーナル ⁄ Business Journal
いわゆるバブルマネーによって、中国経済は本来の実力以上に大きく見られているが、バブルが崩壊し、同時にアメリカが前述のような金融制裁を強めたら、どうなるか。当然、一気にこれまでの体制が瓦解し、中国は奈落の底に落ちることになるだろう。
そうした構造をよくわかっているため、中国はアメリカのドル支配から抜け出そうとしているわけだ。アジアインフラ投資銀行(AIIB)や新開発銀行(BRICS銀行)の創設を主導し、さまざまな二国間投資を推進することによって、アメリカに頼らない体制をつくりたがっている。
その動きを必死に否定しているのが日本やアメリカであり、同時にASEAN(東南アジア諸国連合)の各国も日米に連動するかたちで自国の権益を守ろうとしている。
そういった世界の流れを鑑みると、米中の軍事衝突で中国に軍配が上がる可能性はきわめて低いだろう。
(文=渡邉哲也/経済評論家)
『戦争へ突入する世界 大激変する日本経済』 中国経済の崩壊は、人民元の主要通貨入り、アメリカ利上げでどう進むのか? 難民とテロに苦しむ欧州で始まったユーロ分裂と対立の行方は? 南シナ海での米中衝突と、日本の中国・韓国包囲網による新たなアジア秩序とは? 動乱へと向かう世界のなかで日本経済に起こる大きな転換とは? 日本人が知らない世界の大変化と日本経済の今後を読み解く!
Business news pick up
RANKING
23:30更新関連記事
2024.10.22 06:00
2024.10.05 06:00
2024.10.04 18:50
2024.10.02 06:00