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契約に関する議案は6月27日の市議会定例会に提出され、採決されれば本契約が結ばれる見通しだ。あるベテラン議員は「これだけ市が折れたこともあり、今まで賛成だった議員があえて反対に回ることはないだろう」とみるが、反発が予想以上に強まれば棄権する議員なども出そうだという。別の議員は「一番急がなければならない学校給食センターが外されたことで、なんのためのPFIなのか、むしろ混迷の度合いが深まった」とする。
職員組合も「給食センターを外すことは明らかに要求水準書の変更になる。スケートボード場も批判が高いからほとぼりが冷めるのを待つだけとも読み取れる。30年でなく15年なら妥当なのか、という議論もされていない。市民軽視のごまかしだ」と、むしろ批判を強める。
高度成長期に一斉に建てられた公共建築の建て替えや維持は、全国の自治体が抱える課題だ。それに正面から取り組み始めた西尾市の姿勢は評価できるはずだろう。だが、ここまでの事態をみると、どこかでボタンの掛け違いが起きてはいないか、それを見ないことにして無理を通そうとしていないかと、首をひねらざるを得ない。
今回の混乱で逆説的に、西尾のまちづくりへの関心が高まっているのは確かだ。これを機に、よりよい方向へと解決して、「全国初」と本当に胸を張れる成果を残してほしいものだ。
(文=関口威人/ジャーナリスト)
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