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3カ国協議で決着か
一方、米朝間の問題は、日本にどのように波及するだろうか。戦火が発生すると日本が北朝鮮からミサイル攻撃を受けたり、大量の難民が流入してくる可能性も指摘されているが、まず把握しておきたいのは日本の立ち位置である。
米朝間の緊張関係では、日本は第三者ではなく、紛れもなく当事者である。それは横田飛行場(米軍横田基地)に国連軍後方司令部が設置されているからだ。国連軍後方司令部は1950年の朝鮮戦争勃発に伴って57年にキャンプ座間に設置され、韓国に配置されている国連軍に兵站上の援助を与える機能を担い続けている。
その後、2007年には「キャンプ座間に所在する米陸軍との調整に係る業務の割合が低下し、他方で横田飛行場に所在する在日米軍司令部及び米空軍との調整に業務の中心が移ったこと」(防衛省北関東防衛局による周辺自治体への通達文より)を理由に、横田飛行場に移設された。
この司令部の存在によって、北朝鮮は日本も対米緊張関係の当事者とみなしている。かりに米朝が戦火を交えた場合、序盤で米国が北朝鮮を制圧できなければ、北朝鮮が日本を攻撃する可能性も十分考えられる。
「日本、アメリカ、韓国でテロなどの破壊工作を仕掛けてくるのではないだろうか」(同)
では、現在の緊張関係は、この先どう推移するのだろうか。
「北朝鮮、米国、中国の3カ国協議で決着をつけるのではないか」(同)。
日本は当事者でありながら受け身を強いられ、米国に運命を託さざるを得ないのが現実だ。ちなみに4月15日時点で、米国は韓国在住の米国人に対して、国外への避難勧告を出していない。
(文=編集部、協力=富坂聰/拓殖大学教授)
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