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小池百合子、定例会見で記者も「排除」していた!むき出しの極右エネルギーと総理の座への執着

構成=長井雄一朗/ライター

「小池氏は豹変して“女ヒトラー”になった」

――当初は、小池氏に期待する声もありました。

横田 9月25日に希望の党を立ち上げ、「原発ゼロ」を掲げることを表明しました。「脱原発」を旗印に野党勢力が総結集し、一気に安倍政権打倒に向かうことも可能だったと思います。そういう意味で、私も「排除の論理」を振りかざすまでは小池氏に期待していたのは事実です。

 しかし、民進党前議員の公認権を握ったときに、やはりタカ派としての本性が出たのでしょう。今となってはどうすることもできませんが、「排除発言」を翌日か翌々日に撤回し、民進党議員を全員受け入れていれば、このようなことにはならなかったと思います。

――小池氏は、公認権を握った瞬間に変わってしまったということでしょうか。

横田 最初は自民党という巨大な悪に抵抗する“ジャンヌ・ダルク”でしたが、豹変して“女ヒトラー”になった。世間の見方もそう変わり、小池氏に対する失望感が急速に高まりました。

――7月の東京都議会議員選挙では都民ファーストの会が圧勝しましたが、東京・生活者ネットワークと連携するなど、保守的なイデオロギーを出すことはありませんでした。それが衆院選で極右的なイデオロギーを丸出しにしてしまえば、勝てる選挙も勝てなくなる。そう進言する人はいなかったのでしょうか。

横田 都議選で自民党の歴史的惨敗と都民ファの圧勝を実現した立役者は、都知事特別秘書の野田数氏(元都民ファ代表)と選挙プランナーの松田馨氏ですが、衆院選ではかかわっていません。

 代わりに産経新聞社出身の事務総長のO氏と、小池氏と懇意なジャーナリストのU氏の2人が選挙戦を進め、「リベラル派排除を勧めたのはO氏」とささやかれていました。これは、明らかに人選ミス。愚かとしか言いようがありません。

 それに加えて、肝心の衆院選で自分のイデオロギーや本性を丸出しにしてしまったことが敗因です。自民党時代、小池氏は核武装論に言及するなどしていました。都知事になった後の1年ほどは目立った発言はなかったのですが、公認権を握ったことで本性が出てしまったのでしょう。

――希望の党への合流をめぐっては、前原氏に対する評価も大きく失墜しました。

横田 前原氏に関しては自覚も反省もなく、「小池氏と共謀してリベラル切りを行った」という評価が下されても仕方ないでしょう。

『検証・小池都政』 小池百合子知事は都民ファーストを旗印に、さまざまな政策課題を解決するのではと期待されて都知事選に勝利した。都知事に就任して早1年、小池都政は豊洲新市場移転か築地市場存続か、築地市場跡地のカジノを含む統合型リゾート問題、五輪関連事業など公共事業削減問題、待機児童問題などで大ナタを振るわないまま、漂流を始めている。安倍政権の政策変更を迫りながら「東京から日本(国政)を変える」という道を選ぶのか。あるいは共謀罪や原発再稼働などに曖昧な態度で、国政と都政を切り分け、橋下徹・前大阪市長が立ち上げた日本維新の会のように「政権補完勢力」として安倍政権に擦り寄るのか。本書は、小池都知事に密着取材して、小池都政を検証、報告する。 amazon_associate_logo.jpg

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