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小池百合子、定例会見で記者も「排除」していた!むき出しの極右エネルギーと総理の座への執着

構成=長井雄一朗/ライター

記者も“排除”していた小池百合子

――小池氏ですが、都知事定例会見の際に、よく質問を受け付ける記者とそうでない記者がいますね。

横田 小池代表は質問者を選別します。無電柱化政策など肝いりの政策について質問する記者が好まれる傾向にあります。実のところ、記者も“排除”されているのです。

 3月に私がニュースサイト「リテラ」で「都知事会見の指名回数順位(“好意的記者”ランキング)」を報じたところ、その1週間後に指名されました。その後、しばらく指名されない日々が続き、今度は月刊誌「創」(創出版)9月号に「指名回数完全版」を掲載すると、半年ぶりに指名されました。それが、あの9月29日の会見でした。

 小池氏の記者選別はアメリカのドナルド・トランプ大統領並みであり、以前から差別的な対応を行っています。しかしながら、まったく指名しないのも問題となる可能性があるためか、私を半年に1回程度指名することで「差別していませんよ」というメッセージを発しているのかもしれません。

――小池都政の評価については、いかがでしょうか。

横田 希望の党では「見かけ倒し」ということが露呈しましたが、都政においてもそのような評価になりつつあります。たとえば豊洲市場移転問題でも、築地市場存続の期待を持たせつつ、実際は実現への道筋が見えない。都議会自民党と何が違うのかわからない。小池都政には、とても合格点は与えられません。点数をつけるとすれば40点です。

――「小池氏の政治生命はこれで終わり」という見方もありますが。

横田 私が見る限り、そんなやわな方ではありません。必ず反転攻勢を狙ってきます。これまでも、自民党の野田聖子氏や石破茂氏にラブコールを送り、自民党の一部と連立する姿勢も見せてきました。その先には次の総理大臣を狙うという思惑があったはずであり、実際にその可能性もあったと思います。

 しかし、小池氏は優秀な側近がいても耳を貸さず、独善的な姿勢が出てしまった。それが、衆院選での敗北にもつながりました。

総理の座をあきらめていない小池百合子

――あらためて、衆院選の総括をお願いします。

横田 自公勢力の議席はほとんど変わらず、公明党や与党系無所属の議席が減った一方で元民進党系議員は増えたので、それほど悲観していません。むしろ、よくとどまったと考えています。立憲民主党に関しては、当初からは考えられないほどの躍進を果たしました。次につながる選挙戦だったと思います。また、民進党のマイナスイメージを払拭できたことも大きいでしょう。

 今後は、希望の党が日本維新の会と同様に、自民党の補完勢力となるのか、あるいは野党との連携を深めていくのかがポイントです。それは共同代表選挙の結果次第でもあります。総理大臣のポストをあきらめていない小池氏は、今は「都政に専念する」と言っていますが、今後は再び国政に関与する可能性も十分にあると見ています。

――今後、小池氏に対してはどのような気持ちで質問に臨みますか。

横田 淡々と監視していかなければなりません。そのために、質問は続けていきたいと考えています。

――ありがとうございました。
(構成=長井雄一朗/ライター)

『検証・小池都政』 小池百合子知事は都民ファーストを旗印に、さまざまな政策課題を解決するのではと期待されて都知事選に勝利した。都知事に就任して早1年、小池都政は豊洲新市場移転か築地市場存続か、築地市場跡地のカジノを含む統合型リゾート問題、五輪関連事業など公共事業削減問題、待機児童問題などで大ナタを振るわないまま、漂流を始めている。安倍政権の政策変更を迫りながら「東京から日本(国政)を変える」という道を選ぶのか。あるいは共謀罪や原発再稼働などに曖昧な態度で、国政と都政を切り分け、橋下徹・前大阪市長が立ち上げた日本維新の会のように「政権補完勢力」として安倍政権に擦り寄るのか。本書は、小池都知事に密着取材して、小池都政を検証、報告する。 amazon_associate_logo.jpg

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