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ろくに面会室のアクリルの仕切りなどを点検もしていなかった大阪府警としては、「壊された」と主張して、加重罪で起訴してほしいところ。メンツを大いに失墜させられたことからも、重罰にしてほしいだろう。
自転車旅行をしていた男性に樋田容疑者は「自分も和歌山出身」と嘘をついて親しくなったとみられる。自転車には「和歌山発、日本一周旅行」などと書かれていた。仮にこの男性が樋田容疑者と知りながら、かくまったり逃走を手助けすれば、犯人隠避罪が成立する可能性もある。
「犯人隠避罪は、容疑者の発見や逮捕を妨げる行為。別に自宅などにかくまわなくてよい。樋田容疑者と知っていて、アドバイスしていたり、カモフラージュのために一緒に自転車旅行したとすれば、同罪に問われる可能性もある」(園田教授)
一方、逃走前、強姦未遂などの事件で樋田容疑者の弁護を担当していた弁護士は、新たな容疑で彼の弁護をできるのだろうか。共謀していたわけでもなく接見で樋田容疑者に「帰る時には署員に知らせなくてもいい」と言われて疑問を持たず鵜呑みにしていたが、結果的には逃走につながってしまった。しかし公判では参考人として証言しなくてはならない場面も出るかもしれない。
「弁護人が黙秘すれば依頼者に不利益になるし、喋れば依頼人自身に不利になるなど、利益相反になってしまうかもしれない。今後の弁護ができないということはないかもしれないが難しいところですね」(園田教授)
樋田容疑者は逮捕後、黙秘を貫いているという。逃走中、殺人や傷害などの凶悪事件を犯さなかったことだけは幸いだった。いずれにせよ、夏だったから可能だった野宿逃避行、秋風が吹くとともに終焉した。
(文=粟野仁雄/ジャーナリスト)
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