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任侠山口組最高幹部が解散届を提出か…強盗犯を「見せしめ」で暴行したヤクザに何が?

文=沖田臥竜/作家・元山口組二次団体幹部
任侠山口組最高幹部が解散届を提出か…強盗犯を「見せしめ」で暴行したヤクザに何が?の画像1インターネットカジノ店を襲った強盗に待っていたものとは…(写真はイメージ/(c)Fotolia)

 今年4月、大阪市内のインターネットカジノ店に強盗が押し入り、現金数十万円が奪われるという事件があった。設置されていた防犯カメラなどから、犯人グループらの姿はすぐさまSNSで拡散されることになり、結果、翌5月には和歌山に住む二十代の男性らが逮捕されることとなった。

 だがこの時、逮捕された男性らは起訴されることなく、そのまま釈放されることとなった。なぜならば、警察当局の捜査に対し、強盗に押し入られた店側が非協力的であったため、当局が犯行や被害の詳細を把握しきれなかったからなのだが、実はそれには理由があったという。男性らが逮捕されるよりも先に、すでに“その世界”でケジメがつけられていたからというのだ。

「ギャング(強盗)に入られたインカジ店は、任侠山口組で若頭補佐を務める坂本正次(杉秀組)組長が面倒を見ている店で、犯人グループらの写真も、坂本組長サイドによってすぐに拡散されたという話だ。ヤクザのネットワークには独自のルートがあり、情報の伝播力も迅速。警察当局よりも先に犯人グループに辿り着くことになったのだ。そのため、犯人グループは逮捕される前に、すでに坂本組長らによって、制裁を加えられていたとみられている」(業界関係者)

 警察の手を借りずに自分たちの力で解決するとは、ヤクザならではの手法である。その制裁という名の暴行を受けたとおぼしき血まみれの男性の写真もすぐにSNSによって広まり、「ヤクザを舐めれば、このような仕打ちが待っている」という見せしめとして、業界関係者の間にあらためて認識が植え付けられたのだ。

「この暴行された強盗犯の画像は、一般人のタイムラインにまで流れて拡散されていたという。暴行の証拠があれだけ広まってしまえば、警察もそれは黙っていないだろう」(某二次組織幹部)

 その結果として、大阪府警に坂本組長らが逮捕監禁致傷容疑で逮捕されることになったのだが、その坂本組長が逮捕後、勾留されている最中に府警に杉秀組の解散届を提出したとして、現在、波紋を呼んでいる。

さらに任侠山口を抜ける組員は増えるのか

「坂本組長といえば、元は六代目山口組二代目健心会の若頭らを務めており、その後に神戸山口組へと移籍し、任侠山口組の誕生と同時に同組織に参画した人物。健心会若頭時代には、誰でも知る有名人の親族がやっていた会社の窓口にもなっていたと言われており、その会社自体のバックが健心会ではないかとみられていた」(六代目山口組関係者)

 その後、任侠山口組で執行部入りを果たし、若頭補佐の地位に就いていたのだが、その坂本組長が組織の解散届を出すとは、いったい何があったのか。ヤクザ事情に詳しいジャーナリストは、こう解析する。

「組織を解散させたということは、坂本組長自体が渡世から退き、カタギになるということではないでしょうか。もしかすると、昨今の任侠山口組で起こっている組員たちの相次ぐ離席と関係しているかもしれません。そうだとすると、坂本組長の後を追うような、任侠山口組からの離脱やヤクザ渡世からの引退は、さらに増えるかもしれません」

 そうした一方で、関係者らの話によれば、現在、組織の建て直しを図るべく、任侠山口組では新人事の調整に入っているのではないかという。

 昔からアンダーグラウンド的な店舗に押し入り現金を強奪する事件はあったが、昨今の監視カメラとネットの普及により、犯人の映像はすぐに拡散され身元が特定されやすくなった。結果、当局ほどの捜査能力を持たない、アングラ店舗のケツ持ちをするヤクザ組織も、自ら犯人を確保し裁くことが容易になったともいえる。許されることではないが、これもまたヤクザ社会の変化のひとつである。
(文=沖田臥竜/作家)

沖田臥竜/作家

沖田臥竜/作家

作家。2014年、アウトローだった自らの経験をもとに物書きとして活動を始め、小説やノンフィクションなど多数の作品を発表。小説『ムショぼけ』(小学館)や小説『インフォーマ』(サイゾー文芸部)はドラマ化もされ話題に。最新刊は『インフォーマ2 ヒット・アンド・アウェイ』(同)。調査やコンサルティングを行う企業の経営者の顔を持つ。

Twitter:@pinlkiai

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