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ツタヤTV、虚偽広告で巨額利益計上…ツタヤ図書館と共通する実態乖離のイメージ宣伝商法

文=日向咲嗣/ジャーナリスト
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【17年度】

18年3月28日、日本教育クリエイト、「介護職員初任者研修」「実務者研修」「医療事務通学講座」等、有利誤認、5105万円、17年5月19日

18年3月28日、ガンホー・オンライン・エンターテイメント、「パズル&ドラゴンズ」(オンラインゲーム)、優良誤認・有利誤認、5020万円、7月19日

18年3月23日、プラスワン・マーケティング、「FREETEL SIM」(移動体通信役務)、優良誤認・有利誤認、8824万円、17年4月21日

17年6月14日(※7月21日一部変更)、三菱自動車・日産自動車、eKワゴン・デイズ等、優良誤認、三菱:4億8507万円→453万円→368万円・日産:317万円、17年1月27日

17年6月7日、日本サプリメント、「ペプチドエースつぶタイプ」(錠剤状180粒入りの食品)、優良誤認、2398万円、17年2月14日

TSUTAYA、不正行為による売り上げは39億円か

 このなかでもっとも有名な事例は、17年6月に燃費偽装で課徴金納付命令が出された三菱自動車のケースだろう。

 当初、消費者庁は4億8507万円もの課徴金納付命令を出していたが、同社が違反行為を自主報告していたことや、損害を被った顧客への返金計画を実施したことなどが考慮されて、最終的に368万円まで減額されている。

 三菱自動車がこの不祥事をきっかけに、事実上、ルノー・日産グループの傘下に入るまでに凋落したことと比べると、TSUTAYAは当局に「悪質な行為」と認定されていたにもかかわらず、それほど大きな打撃を受けたようにはみえない。ちなみに、TSUTAYAは課徴金納付命令が出された後、すぐに謝罪コメントを発表したが、親会社であるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は、筆者の知る限り、いまだにこの件に関してコメントを出していない。

 TSUTAYAに対する世間的な非難が三菱自動車ほど厳しくなかったのは、ひとえに措置命令が出た時点では、悪質かどうかの判断がつかなかったためだろう。

 実は、筆者もそのひとりで、広告にありがちな派手な表現が違反認定されたのだろうととらえていたのだが、発表された課徴金が高額なのに驚き、詳しく調べてみて、意図的ともとれるその悪質性に気づいた。

 先の表中に記載した措置命令が出てから、課徴金納付命令が出るまでの期間にも注目したい。課徴金納付命令は、措置命令と同時に出るケースもある。3~5カ月程度のケースもある。

 課徴金の額が大きい場合、措置命令との期間が短いほど世間の目も厳しくなるが、逆に課徴金納付命令が措置命令から半年以上あとになると、世間がそろそろ忘れかけた頃に、その“量刑”が判明することになるため、悪評はそれほど広まらないといえる。

 今回のTSUTAYAのケースでは、18年5月30日に措置命令が出ているが、課徴金納付命令が出る19年2月22日までに、9カ月近くもあいている。

 この間に、違反事業者による弁明や実施予定の返金計画が提出されたりした結果、課徴金が減額されるケースもあるが、今回のTSUTAYAの場合は、消費者庁の発表を見る限り、減額された形跡はなかった。

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