(「Thinkstock」より)
例えば国民生活センターは、「太陽光発電の訪問販売」に関するトラブルの増加に注意を促している。そのトラブルの多くは、売電制度についての過剰な説明(「売電価格が2倍、3倍に値上がりする」といったもの)や、補助金についての不適切な説明(補助金の対象外であるにも関わらず、補助金が出るといったもの)、さらに押し売り的な販売方法などとなっている。
国民生活センターに寄せられる相談の多くは、太陽光発電システムを購入したが、高額のあまり支払いができない、あるいは、購入した際の説明と違っているなどで、契約の取り消しを求めるものとなっている。
一方、消費者庁が注意喚起をしているのは、明らかに詐欺的な投資勧誘だ。消費者庁は、「太陽光発電事業」に関連する「合同会社加盟店」募集のトラブルがあった企業として、「サンパワー」「日進商事」「フリークライアント」という社名を挙げている。この3社は、米国の太陽光発電装置の製造事業者名を付けたパンフレットを使用し、また、この製造事業者を本社としてその連絡先を記載するなど、あたかも関係があるように装い「合同会社加盟店」の募集をしていた。
また、「風力発電」に関連する「土地の権利」を巡り投資勧誘のトラブルが起きている。「エコエネルギー開発合同会社」「国際コンサルティング」「日商コンサルティング」の3社の社名を挙げ、これらの会社はあたかも風力発電に関する具体的な開発計画があるような説明をして「土地の権利」に関する「証券」を販売するなどしている。
こうした「再生エネルギー」を元にした詐欺的な投資勧誘の手口の多くは、まず、再生可能エネルギー投資関連のパンフレットが送付されてきて、その後に事業会社、証券会社、あるいは探偵と名乗る人物から次々に電話で投資の勧誘が行われるようだ。
そのセールストークの特徴は、
①有望な再生可能エネルギー関連事業への投資である。
②高配当、高利回りである。
③「社長出身地の住人だけ」「市民限定」「限られた人」など特別に選ばれた人である。
④「社債」や「権利書」などを後から高値で買い取る
―などをアピールしてくるという。