生命保険加入者は、実は払い過ぎていた税金が返ってくる!払う税金も減らせる!
気を付けたいケースその1:年の途中で保険を解約した時
その年の途中で生命保険を解約した場合でも、解約前に支払った保険料については生命保険料控除を受けることができます。解約したことに伴って受け取る一時金などは、基本的には「一時所得」という所得として課税されるため、支払った保険料の金額から受け取った金額を控除する必要はありません。「この保険はもう解約したものだから」と、控除証明書を廃棄しないように気を付けてくださいね。
気を付けたいケースその2:過去の申告において生命保険料控除の適用が漏れていた時
過去に生命保険料控除を適用しそびれてしまったという場合、もしくは、一番有利な生命保険料控除を受けていなかったという場合には、「還付申告」を行うことで過去の税金を修正することができます。その際、納めすぎてしまった所得税を還付してもらう(=納めすぎた税金を戻してもらう)ための手続きが必要となります。
確定申告をしていない会社員が還付申告をするためには、源泉徴収票と生命保険料の控除証明書、確定申告書用紙(国税庁ウェブサイトや税務署などで入手することができます)が必要です。確定申告書用紙に必要事項(収入や生命保険料の控除額等)を記入し、源泉徴収票と控除証明書を添付し、資料一式を税務署に提出することで還付申告をすることができます。
また、還付申告の有効期限は対象期間の翌1月1日から5年間とされています。例えば、平成28年1月~12月の税金について還付申告することができる期間は、平成29年1月~平成33年12月までの5年間となります。会社の年末調整の際に資料の提出漏れや申告漏れがあった場合でも、税金計算を修正することで税金が戻ってくるかもしれませんので、確認してみてください。
地震保険料控除
いわゆる地震保険の保険料についても、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを地震保険料控除といいます。また、平成19年、損害保険料控除は廃止されましたが、経過措置として一定の長期損害保険契約等に係る損害保険料については、地震保険料控除の対象とすることができます。以下の要件を満たす長期損額保険契約は、地震保険料控除の対象となります。
(1)平成18年12月31日までに締結した契約(保険期間又は共済期間の始期が平成19年1月1日以後のものは除く)
(2)満期返戻金等のあるもので保険期間又は共済期間が10年以上の契約
(3)平成19年1月1日以後にその損害保険契約等の変更をしていないもの