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山崎俊輔「発想の逆転でお金に強くなる『お金のトリセツ』」

株価下落の今「すぐ売るべき人」「売ってはいけない人」…確実に儲けられる積立投資

文=山崎俊輔/フィナンシャル・ウィズダム代表

 まず、「投資している資金額の投資元本」と「投資はしていない資金額」の全体で考えてみます。「全体として」どれくらい下がっているか考えてみましょう。あなたの全資産が100万円で、全額投資していた場合、株価等の下落はそのままあなたの資産の下落を意味します。これは確かにしんどい状況です。

 しかし、投資資金より預貯金の残高が上回っているなら、それほど焦る必要はありません。「投資資金100万円+定期預金300万円」だったとすれば、株価が20%下がろうとも、あなたの全資産の4分の3は傷ついていませんし、全体で考えれば5%の値下がりでしかないからです。

 私たちは値上がりしたり、値下がりする株や投資信託だけを投資と考えてしまいがちですが、実は定期預金も「元本割れの可能性が低くて安全性の高い運用(しかし利回りは低い)」であり、それらは「全体で運用を行っている」と考えるべきなのです。

 こう考えることができると、短期的な急落も乗り越える(=株価の回復を待つ)心理的余裕を稼ぐことができます。

売っていない「マイナス」は、まだ実現していない「マイナス」であることに慣れる

 次に考えなければいけないのは、「これは回復可能性のある下げなのか」という発想です。

 あなたが特定の企業1社だけに投資をしている状況であり、その企業の不祥事や粉飾決算が明らかになり、芋づる式に悪いニュースが飛び出してきたのであれば、このマイナスは回復する可能性が低いかもしれません。なぜなら企業そのものの評価が失われており、上場廃止の恐れもあるからです。

 しかし、一時的に評価が落ちただけであり、長期的にみて経済の実態が消失したわけでないとすれば、これは回復の可能性が高いといえます。企業は株価が20%下がったとしても、変わらず商売を続けていますし、株価が30%下がったからといって売上がゼロになるわけではありません。常に過去より良いものをつくろうとイノベーションを続けています。人がモノをつくって買うような生産と消費のサイクルは、株価とは別に存在し続けています。

 また、個別企業だけではなく、日本の株式市場全体、あるいは世界中の株式市場全体に投資をするようなインデックス運用を行っているのであれば、下げも上昇も平均値になります。そして国内あるいは世界全体に投資をしているようなものですから、経済が回復することで値下がりも解消されていくでしょう。

山崎俊輔/フィナンシャル・ウィズダム代表

山崎俊輔/フィナンシャル・ウィズダム代表

1972年生まれ。中央大学法律学部法律学科卒業。企業年金研究所、FP総研を経て独立。個人の資産運用や老後資産形成のアドバイスが得意分野。日経新聞電子版やYahoo!ニュースなど多数連載を持つ。月間PVは200万以上。
フィナンシャル・ウィズダム代表 ファイナンシャルプランナー
financialwisdom

Twitter:@yam_syun

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