これからの時代のお金の備えは預貯金だけでは不十分で、投資の必要性がしきりに取沙汰されている。 お金を守るだけでなく、お金を増やすことが、その後の人生の豊かさを左右する大きな鍵となるのだ。ただ、投資をするにしてもリスクは存在する。できる限り損をせずに、地道にお金を増やしていくにはどのような考え方、やり方を身につければいいのだろうか。
そこで、これからの時代に活用できる「堅実なお金の増やし方」を分かりやすく解説し、「10年で2倍」を目指す投資法を教えてくれるのが『新時代の堅実なお金の増やし方』(小宮一慶著、ぱる出版刊)だ。本書では経営コンサルタントの小宮一慶氏が、株式投資法や投資のヒントを得る方法、そして確実にお金を増やしていくための思考法を紹介している。少しその中をのぞいてみよう。
投資にまつわる4つの重要ポイント
「10年で2倍」を目指すためには、4つの投資ポイントがあるという。まず、1つ目のポイントは、株を買うのは相場全体が下がったときだということ。株価が上がったときに株を買ってしまうと、高値づかみをしてしまうことが多々ある。買ったところが株価のピークだと、その後は株価がだんだん下がり、売るに売れなくなってしまう。だから、株価が暴落したときこそ買いどきであり、この買いどきを見極めることが重要となる。
2つ目は、優良企業の株を買うことだ。株の暴落はいつ起こるかわからない。それに備えて、日頃から企業分析を行い、あらかじめ優良企業をいくつか狙っておくことが大事になる。小宮氏の場合は優良企業かつ、海外で活躍している企業を買うことが多いという。
3つ目は、割安で買うこと。株価が暴落したときでも、企業によっては株価が割高な場合もある。人気の高い企業の株は、人気の分だけ常に割高になっている。逆に、相場全体が下がっていないにもかかわらず、ある特定の企業の株価だけ下がる場合がある。その株価が割安なのか、割高なのか見極める株価分析を常に行う必要があるのだ。
4つ目は、長期保有すること。小宮氏の投資のスタンスは、長期が基本。なぜなら、アマチュア投資家が、プロ投資家に勝てるのは時間だけだからだという。株価が過度に下がったときに買い、四半世紀ごとに評価されることもないので、そのまま長期保有し、過度に上がったときに売る。買いどきさえ間違わなければ、買ったあとはほったらかしにしておいても、10年経てば資金が2倍になるかもしれないというのが小宮氏の投資法だ。
「相場が下がったときに、優良企業の株を、割安で買う。そして、長期保存する」。これを実行に移すためには、10年に1度か2度に来る株式を買う好機のために、万全の準備をしておくことが重要だ。チャンスを掴むことができるのは、準備が整っている人だけだからだ。
投資は自分の性格に合った方法を選ぶのがいい。どの程度のリスクをとるのか、とれるのかは、その人の性格によるからだ。ミドルリスク・ミドルリターンの投資法が合う人は、本書を参考にしてみてはどうだろう。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。