日本人男性の生涯未婚率(50歳までに一度も結婚をしたことがない人の割合)は28.25%。つまりほぼ3人に1人が結婚を経験することなく生涯の大半を過ごしているということになる。加えて、離婚した人や妻と死別した人も含めると、今の日本で「おひとりさま」は決して珍しいことではない。
もちろん「おひとりさま」は「負け組」でも「不幸」でもないし、「ひとりぼっち」とも限らない。しかし、幸せなおひとりさまとして生涯をまっとうするには知っておくべきことがある。
おひとりさまが幸せに生きる秘訣は「比べないこと」
『おひとりさまが知って得する、お金の貯め方・増やし方』(佐藤治彦著、ぱる出版刊)は「幸せなおひとりさまは貧乏ではいけない」として、おひとりさま向けにお金の知識を解説していく。
ひとりで暮らしていると、どうしても先々のお金のことが心細くなるし、他の人の経済状況が気になってしまうもの。ただ、自分の生活が「人並み」かどうかを気にすることに意味はない。大切なのは「自分はどんな生活をしたくて、そのためにはいくら必要なのか」を考えることである。
それゆえに、テレビなどで紹介されている家計簿術や節約術にあまり影響されるのも考えもの。意識的には「節約する」よりも「無駄なお金は使わない」を徹底する方が手元にお金が残りやすい。少なくとも家計簿をつけるだけで経済状態が良くなることはない。
村上春樹の新刊を格安で読む方法
思えば、生活の中で「使わずに済んだお金」は案外多い。たとえば読書を趣味にしている人は、気になる作家の新作が出たら読みたくなるはず。今では多くの本は「紙」と「電子書籍」があり、保管スペースの問題で電子書籍を選ぶ人は多い。しかし、電子書籍は読み終わった本を売ることができない。
その点、紙の本であれば発売直後に買い、読み終わってすぐにフリマサイトなどで売れば買値とさして変わらない額で売れたりする。村上春樹など人気作家の本であれば、その傾向は顕著だろう。
2000円で買った本が1400円で売れれば、新刊本を600円で読めたことになるわけで、一定期間溜め込んでおいてまとめて処分するよりは、換金制の高いうちにお金に換えてしまうやり方は、本に限らず賢いお金の知恵なのだ。
スマホ利用料384万円は高い?安い?
また、あたりまえのように支払っているスマホの通信料についても、一度見直してみるのもいい。スマホの通信料は2020年以降、大きく下がったがそれでも毎月一万円前後の料金を支払っている人がほとんどだろう。
月一万円の支出を28歳から60歳までの32年間続けたら、その総額は384万円になる。このお金は、言ってみれば「データ通信をストレスなく行うためのお金」。サクサク動画やゲームを楽しめるための対価として、自分にとってこの金額が正当なものかと考えると、かなり意見が分かれるのではないだろうか?
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無駄なお金の洗い出しから、保険・年金・介護というおひとりさまが無視できない問題まで、本書では「一人で生きる」ということに特化したお金の知識を授けていく。
生涯単身者であっても、幸せな一生を送ることはできる。しかし、それはお金の問題に向き合い、対処してはじめて実現できるものである。本書はそのために何をすべきかを教えてくれる一冊だ。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。