こんな偉そうなことを言っている僕でも、よく引っかかりました。ダイエットです。何度もダイエットしていますから、体脂肪が減少する医学的なメカニズムは知っています。「飲むだけで脂肪を分解するサプリメント」があるなら、ノーベル賞ものだとよくわかっているのですが、何度もそんなサプリメントを購入した過去があります(笑)。だから「楽をして◯◯したい」という気持ちはよくわかります。
でも、こうした気持ちを持っていると、詐欺に引っかかりかねません。
最近、テレビを見ていましたら、「サクラサイト詐欺」が報じられていました。「あなたに会えたら100万円差し上げます」などのメールを送りつけ、出会い系など有料サイトに誘導し、金を使わせるという詐欺商法です。引っかかった方には申し訳ないのですが、見ず知らずの人がお金をくれると信じるほうがおかしい。道を歩いていて、見ず知らずの人に「1000円ください」と言ったらどうですか? くれますか? くれるはずないし、気持ち悪がられましょうし、警察を呼ばれるかもしれない。相手が怖いお兄さんだったら、逆に1000円(以上?)を取られるだけでなく、殴られてしまうかもしれない(笑)。
「K氏銘柄」「Mじいさん銘柄」
さて、相場の話に戻ります。
2011年10月下旬から、新日本理化(コード番号・4406)という銘柄が大きく上がりました。この銘柄の人気に火をつけた方は、投資集団を率いるKさんといわれています。このKさんの仕掛ける銘柄を、市場関係者は「K氏銘柄」と呼んでいます。
また、最近、ネット上で「Mじいさん」という方が取り上げる銘柄が、ヒットしているといわれています。
そうなると、投資家はこう騒ぎ始めます。
「次のK氏銘柄は何か?」「次のMじいさん銘柄は何か?」……
本物かどうかはわかりませんが、「次のK氏銘柄の情報を配信する」という有料サイトも出てきています。
確かに、どんな世界でもヒーロー待望論が出るのはわかりますが、KさんだってMじいさんだって人間である以上、確実な明日はわかりません。
これは何もKさん、Mじいさんを揶揄しているのではありません。いずれ「K氏銘柄」の話(これまで僕が書いてきた相場の流れ、トレンドに沿っているものが多いという好意的な話)を書く予定ですし、彼らに対して、市場活性化に寄与してくれているし、ありがたい存在と本心で思っています。
ただ、相場の主役は相場であり、銘柄です。明日のことがわからない人間ではありません。なんで他人(=情報)万能と思ってしまうのでしょうか?
情報は「ひとつの駒」にすぎない
もちろん、情報は大切なものです。
しかし、情報(=他人)に振り回されたり、情報を盲信するのではなく、情報は「ひとつの見方」と受け止め、情報を「ひとつの駒」として使いこなすことを心がけることが大切です。
例えば、仮に「大手証券がこの銘柄を推奨するようだ」という情報を聞いたら、「その銘柄はいくらで買えば勝つ確率が高いのか?」と個別の推論だけでなく、